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治療がなくても希望がある

イラストのレンギョウの花言葉は希望です

難病、指定難病と呼ばれる治療法が確定していない疾患群があります。
その疾患の患者さんを長く診察してきました。
治療法がないというはつらいことです。
対症療法としてリハビリテーションを行って少しでも患者さんの生活が保たれるように努めています。
現在は地域の訪問看護、リハビリテーションが生活を支えるのに大きな力になっています。

最近患者Aさんから言われたことで、気づいたことがありました。

医学は常に進歩していて、新しい治療法や今までの治療法が改善されることがあります。
今回はいままで十分な量の薬が使えなかったのが薬の量を増やして使えるようになったのです。
残念ながら、その患者Aさんは対象ではありませんでした。
でも、Aさんはニコッとして、「いつか私の薬の量が増える希望がありますね」
今まで何年も薬の量が少ないことを嘆いていたのですが、新しい情報でまた希望が持てたとのこと。
他の難病の治療が見つかるということは自分の病気の治療も見つかるかもしれないという希望につながるんですね。

治療が確定されていない指定難病は現在338あります。

自分とあまり関係ない医学の進歩が彼女に与えた希望があります。
希望があれば闘病できる、これは私たちにも通じます。
希望を持つことは生きる糧です。

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