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オンライン学会で親ばかのうれし涙


第24回日本病院総合診療医学会がオンラインで開催されました。

とあるシンポジウムで息子が発表したので、慌てて夫(整形外科医)が参加登録。

シンポジウムでは専攻医として、医学生や初期研修医へカリキュラムの不安にこたえ、研修の魅力を発表しました。
義父(おじいちゃん)の言葉が、医師になって診療しているモチベーションになっていたとは。とても、嬉しい。

オンラインの学会の良いところは、遠くにいても参加できることですが、身内のことながらこう言う利用法もあるのかな。

若い医師の親世代(私たちですね)は、総合診療科がない時に教育を受けました。
当時、おそらく1970~2000年は専門性の高い医師がロールモデルとなって、狭い分野でも一流になりたいと思って研修をしていたように思います。
私もそうでした。
整形外科医として、股関節、脊椎、骨粗しょう症など細かなグループに分かれて、研究臨床を担当していました。

そのため、現在の病院や大学の幹部医師はジェネラリストに厳しい目をむけているとのこと。
医学生や研修医、そして専攻医からも、「総合診療医で役に立たない医者になっちゃうよ」「専門がないと仕事ができない」と言われることがあるとのこと。

私たちリハビリテーション科医師もかつてはそうでした。
リハビリテーション科医師は何の仕事をするんですか?といわれていました。
今でも、まず○○科の専門医をとってからリハビリテーションを勉強すればいいんだよ、という教授もいます。自分の経験からはなかなか離れられないのですね。

私が、シンポジウムで心に残ったのは、
内科専門医は自分の領域がある、例えば糖尿病とか、消化器でも上部消化管とか。呼吸器科医師でも腫瘍は診療せず、感染症が専門も医師もいます。
専門領域を追及して他の疾患、病態は他の専門家にお願いするというスタンスです。
自分の専門性に合わせて患者や疾患を選ぶ。
一方、総合診療医は患者さんが何を困っているか患者さんのニーズに合わせた診療をするというスタンスの違いがある。
という部分でした。

総合診療科
いつでも新しい分野は最初は医師の数の少ないですし、年齢層も若いので認知されにくいんですね。その代わり、パイオニア、○○一期生としての活力があります。

さて、息子が1歳になって東京の区立保育園に入園したのはもう30年近く前です。
早生まれで、人一倍小さかった。
園の発表会に行ったときには
子供たちの中に一人だけ小鳥がおどっている!と思ったら我が子でした。

総合診療科の分野が今以上に発展することを願っています。

そして、親ばかとしては息子の今していることが楽しい、医師として働いていることが楽しいという言葉が聞けて幸せなのでした。

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