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大学受験 指定校推薦ってどうなの

子ども二人分で中学受験、高校受験、大学受験(国立一般、私立一般、指定校推薦)フルコースを体験した。

いや、受験しているのは子どもたちなんだけど、隣で並走というか愚痴聞き役になってきた。


今回の大学受験はまだ終わっておらず、校内選考を通過した、という状態で、これから出願・受験(小論文と面接)・合格発表という流れになるので、まだまだ気を引き締めなければいけないのだけど、本人も私もすっかり気が抜けた状態。


指定校推薦というと、その制度への不満ばかり目にするけれど、実際の選考基準などは大学や高校によってさまざまで、実際に体験して初めて知ったことも多かったので、記事にしてみようと思う。



  • 指定校推薦って嫌われもの?

娘は見た目は全力JK、でも定期テストガチ勢。
学校では定期テストは捨てている人も多いので、そういう人からは「指定校狙ってんだー」と意地悪く言われることも多かったそう。

娘は「制度を批判するのは構わないけど、制度としてある以上、それを利用する人を非難するのはおかしいし、受験に向けて努力していないわけじゃなく、むしろ3年間定期テスト頑張ってんだから何が悪い」とよく愚痴ってた。
その通りだと思う。



  • 指定校の枠や募集要項っていつわかるの?

どの大学、どの学部からの枠があるか、高校入学前からわかっていれば高校選びの参考にもなるのだけど、公にはされていないようで、娘の高校では、毎年春に配られる大学受験の手引きという冊子に前年の卒業生の実績が載っており、指定校一覧も載っていたが、年によって枠も変更になるので、本当に指定校リストがわかるのは、高3の夏休み明けだった。

募集要項(必要評定や必要な検定等)を教えてもらえるのは、指定校リストから1校選んで職員室で見せてもらう(コピーや撮影不可)のみ。



  • 校内選考への応募の仕方・選考方法は?

高校によって違う。第2志望まで出せる高校もあるようだが、娘の高校では第1志望のみ。競合して校内選考から漏れた場合は、二次募集に回るので、成績順に選べるわけではない。駆け引き、悲劇が生まれる。

選考方法は評定、出席日数、部活委員会等の実績と言われるけれどこれも高校によるし、結局グレー。

平均評定の出し方も複雑で私は結局理解できなかったが、娘によると教科毎に平均を出してから総合平均評定を計算するので、科目の多い英語(英語総合、コミュニケーション英語、英語文法など科目も多いし、3年間必須)で一度「4」を取っても平均すると薄まるが、科目の少ない選択科目で「4」を取ってしまうと後々響く)など、3年になってから知ったこともあるらしい。評定を上げることを考慮して科目選択をする人もいてまさに情報戦。


  • 校内選考に向けての駆け引きのあれこれ

「〇〇大学〇〇学科1名」という枠がほとんどなので、競合すれば評定の高い人が選ばれる。

自分より評定が高い人が希望するところには出したくない、と思ってしまうが、学校のスタンスとしては、あくまでも自分の第一志望校に向けて受験する上で、推薦枠があれば受験方法の1つとして利用してほしい、ということらしく、周りを見るなということらしい。

とはいえ、3年間このために定期テストを頑張ってきたのだし、一般受験にしたって、第一志望の学科に落ちたら浪人する人ばかりではなく、手あたり次第学科にこだわらず受験して合格した学校に入学する人だっているのだから、それぞれの事情、価値観があっていいんじゃないかと思う。

当然のことながら、探り合い、駆け引きが起こる。

指定校推薦を希望する人たちのLINEグループが作られ、「宣言」しあってけん制が起こる。中には自分の評定を「盛って」吹聴してライバルを寄せない子もいたらしい。


8月末の夏休み明けに指定校リストが公表され、一週間後に志望理由書を提出。

その後2週間の間に校内選考が行われて、合否の連絡が担任から電話でくるという流れだった。


探り合いの甲斐なく、競合により校内選考に漏れてしまった子も多数。持ち評定があまり高くないから慎重になって少しレベル下げて提出したら、もっと高い行きたかった枠が余ってた、なんて話ももちろんあったし、散々指定校をバカにして、一般受験で早慶だぜ、って息巻いてた子があっさりMARCH取った、なんて話も。

こうして悲喜こもごもという感じで校内選考が幕を閉じたのでした。

娘は中2のころから志望大学を決めていて、指定校推薦を視野に入れていたので、こつこつよくやってきた方だと思うけれど、夏休みに受けた模試でもE判定だったのでやっぱりお買い得ルートなのかもしれない。

何より、一般受験より5か月ほどはやく目途がたつ(正式に合格通知が届くのは12月)のは精神的にも金銭的にもメリットが大きい。


次回は教育費を振り返ってみたい。



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