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#夏祭りとぼく

プールも自由研究も
そうめんも今一つ好きじゃなかった幼少のみぎり、
そう、夏は私のシーズンではなかったのです。

けれど、そんな私にも心踊るときが。
それはそう

夏祭り

中でも金魚すくいとボンボンアイスは
2大お楽しみでした。

まずボンボンアイスを楽しむ。
何色にしようかなと悩みながら
ひとつ選び、手に持って
夜、浴衣をきて、アイスを手に持って
そぞろ歩く、このハレの日、
そんなわくわく感でうれしくってたのしくって。

食べ終わるころに待ち構えているのが
メインイベントの金魚すくい。
身の丈に合わない黒の出目金ちゃんを狙い
金魚すくい屋さんの狙い通り
一匹もとれぬまま、破れてしまう悲しさ。

金魚すくい屋さんのくれる2匹だけを
ぶらさげてかえり、洗面器に泳がせて

翌日は、そうセルフ金魚すくい。
ああ、金魚さん
ごめんなさい。
本当につらい人生、いや魚生でしたよね。

夏祭りは私にとっては
いてもたってもいられないほどに
楽しみなものでした。

ひとりっこだった私は
母方の実家でお祭りのときに
集まってくるいとこたちと
花火をするのも楽しみでした。

みんなで近所の駄菓子屋さんにいって
花火を選ぶところから始まり、
暗くなるのをわくわくと待って
「ねえもういい?もういい?」と
母親たちの許可が出るのを
いまかいまかとそわそわ。
お祭りのごちそうもそっちのけで。

線香花火を〆にするころには
なんだかちょっぴりさみしくなって。

そこには廊下のちょっときしむ音や
年月の沁み込んだ階段の色、
そして、祖母の部屋で着つけてもらった
浴衣を脱ぐときの切なさ
そんないろいろなものが混ぜ込まれています。

夏祭りはそう
思い出のマーブリングのように
なっているのでした。



あんこはるかの寄せ書きラジオの
こちらの企画に寄せて
書かせていただきました♪

それにしてもいつもgeekさんが
一番乗りなのだ(笑)


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