『テルマエと浮世風呂: 古代ローマと大江戸日本の比較史 (NHK出版新書 671)』本村 凌二
古代ローマ史の専門家がテンミニッツTV講義から加筆修正して出版。テルマエ展にて購入。
古代ローマと江戸を10のテーマで比較しているが、前近代の抜きん出た2つの大都市の存立要因に、永続した平和と道路、水道等の土木技術、海洋との近接性が含まれると感じる。
水道のおかげで発展したテルマエと湯屋は、文化、運動等のエンタメ機能も備えており、今のスパ銭も顔負け。
アッピア街道は2300年の使用に耐えており、帝政ローマ期の技術水準の高さを物語る。
シンポジウムの語源は「一緒に飲む」だそうだが、筆者の酒好き、粋好きも伝わる好著。
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