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VPS Avengerの超初心者的使い方 ①

最強のソフトシンセとも名高いVENGEANCE SOUNDのAVENGERですが、先日の衝撃的な半額セールで手に入れた方も多いのではないでしょうか。

例に漏れず私も手に入れたのですが、Twitterを見ているとこれが初めてのソフトシンセ購入という方も散見されました。
私自身まだDTM歴1年の若造、ソフトシンセも勉強中ですが、そんな私でさえ少しさわればこれはプリセットだけで使うのは勿体ないと感じましたので、自分自身の忘備録も兼ねて使い方を色々書いていこうかなと思います。

第一回目は超基本的なところで音色の選び方です。
この辺りはAvengerのみならず他のソフトシンセでも共通する部分が多いです。

Avengerを立ち上げると何やら色々つまみや色んな画面が出てきます。
シンセサイザーにおいて音色を生成する部分をオシレーターといいますが、Avengerのオシレーターは中央上部の赤線で囲った部分です。

OSC(オシレータ)と書かれたタブが見える。

真ん中に見える画面に波形が表示され、視覚的にも分かりやすいようになっています。
波形画面上部の枠をクリックすると収録されている波形が表示されます。
VA(バーチャルアナログ)系の一般的な波形から、フリーフォームやウェーブテーブル、サンプリング系の波形もここで選べます。
デフォルトですでにギターのフレーズやそのまま使えるクオリティの高いサンプル素材が収録されています。
別途サンプラーを立ち上げなくても、他のシンセシスと並べて選べるのはなかなか画期的な気がします。

カテゴリー分けされ非常にわかりやすい音色の選択画面。サンプリング済みのグラニューラシンセやマルチループなどもあり、鍵盤を抑えっぱなしにするだけでそれっぽいフレーズが出てくる。

波形を選んだら音を重ねてデチューンしてみましょう。
現代のエレクトリックミュージックに欠かせない音色にSuperSawと呼ばれる音色がありますが、これはSaw波(ノコギリ波)を7つ重ねて少しずつずらしたものです。
波形画面の左にV-sawという部分があるのでここを使います。
VCSという部分があるのでクリックしてみると、波形をいくつ重ねるのか、パンを振るのかを選べます。

波形をたくさん重ねると音に厚みや広がりが出ます。

この手法はどの波形にももちろん使えますが、ここではベーシックなSaw波でSuperSawを作ってみます。VCSで波形を7つ重ねて、そのすぐ下にあるノブを見てみます。

ノブ左側のMIXでドライの波形との混ざり具合を調節します。こういう機能はAvengerで初めて見ました。

MIXを最大まで上げて、真ん中のDetuneノブを回していくとそれぞれの波形がずれていって音にぶわーっと広がりが出てきます。
EDMなんかでよく聞く音だと思います。
Detuneノブの右側にあるPANを上げれば左右の広がりがどんどん大きくなります。

ノブ上側の小さな画面で、視覚的に音の広がりを見ることができます。

波形画面の周りのノブで、読み出し位置やフォルマント、ビット深度を変えたり、AM,FM変調をかけることができます。
この辺りはじっさりに触って音の変化を体感してみるのが一番手っ取り早いかと思います。ノイズジェネレーターもあるよ

急に音がでかくなりますのでお気を付けください。

右側にはエンベローブやフィルターがあって、基本的な音作りはここで完結します。
オシレーターで音色を作り、フィルター(カットオフ)で音を削って、エンベロープで時間変化を加えるのがほとんどすべてのシンセに共通する音作りの基本です。
音を揺らしたりするのも、LFOをパッチングしなくてもV-sawの下に専用のパラメータが設えてあります。
他のシンセだと面倒なパッチングが必要な部分から、EDM等で使われるサウンドでよく使う機能を取り出して触りやすいところにおいてくれています。

ちなみにオシレーターは8つまで追加できます。
オシレーター画面上にブラウザのタブのような形で追加していけます。
好きな音をどんどんレイヤーしていきましょう。

V-sawのとなりにはボイシングがあり、いわゆる1フィンガーコードなんかも作れます。
ボイシングそれぞれの音についてルート音からの離れ具合だけでなく、音量やパンも個別に調整できます。
サブオシレータもここから追加できます。

ボイシングのプリセットも多数用意されている。

第一回目はAVENGERならではというよりかなり一般的なソフトシンセの説明となってしまいましたが、音色の選び方から、おそらく多くの人が欲しいであろうSuper~系のサウンドの作り方を紹介いたしました。
Saw波以外でも波形を重ねてデチューンするというのは非常に有効で、ぜひいろいろな波形で試してほしいです。
オシレーターを8つまで重ねられるので、例えばSuperSawサウンドにプラック系などアタック感のあるサウンドを重ねたり、FMシンセ波形の金属的な音を重ねたりするとサウンドの雰囲気がガラッと変わったりもするので、ぜひいろいろな音の重ね方も試してみてはいかがでしょうか。

第一回目はここまでとなります。
第二回目はこちら

普段は下記Youtube、ニコニコ動画にてオリジナル曲の公開、Twitterにて活動しておりますので、少しでも興味を持っていただければ是非覗いていってください。

https://www.nicovideo.jp/mylist/72414673

https://twitter.com/LLeshy555

ご視聴ありがとうございました。

LLSY

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