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【総合診療科へのつなぎ方がわからない】

今日は、私が地域の看護師になろうと思ったきっかけを思い出せてくれる出逢いがあった。まさに、今日の出逢いのために、私は看護師になったと言っても過言ではない。

「19番目のカルテ」という漫画がある。
日本には専門医の領域が18分野ある。内科、とか小児科とか、整形外科、とか。それぞれがその分野のスペシャリストのお医者さんたちだ。一般の人たちでも医療職者でもとても馴染み深いと思う。
でも、私がとても大事なのではないかと考えているもう一つの専門領域、「特定の臓器を専門としない」「ジェネラリスト」としての19番目の専門医領域「総合診療科」の存在が日本ではあまり知られていない。

今日はどっからどう見ても介護保険非該当の方のご自宅を訪問した。
「自分でも非該当だとわかってるんだけど」「だけど」
お話を伺い、病院での検査結果を見せてもらう。話を聞いていると、「あ、そういえば」と言って、ここ2年の間に行った色々な病院の検査結果が次々と出てくる。

歯科も含め、8領域のクリニックに通っていた。ここまでは、まあ、たまに?よくある話であることも多い。「だけど」
それぞれの検査結果がなかなかの数値を指していた。そして、確かにそれぞれに対してしっかりお薬が出されていて、しっかり数値も下がり、「治療」自体はできている、ように見える。「だけど」
1ヶ月〜半年くらいの間隔で色々な「症状」が出ているのだ。そして検査結果の数値はなかなかの数値。通っているクリニックは全て専門領域のクリニックで、お薬を出されて適切な治療が行われているように見える。見えるけど、なんだろうか。この違和感は。
クリニック(専門領域)もバラバラで、薬局もバラバラ。
受診先も間違ってはいないし、治療も間違ってはいない。「だけど」

「総合診療医に診てもらいたいな」という感覚だけが残った。

全部当たっていて、適切な治療をされているんだけれど、つながりもなさそうにも見えるんだけど。でもなんか、なんとなくなんだけど。

ドクターショッピングをしている訳でもない。一つの症状のところは一つのクリニックしか通っていないし、医師に対する不満の言葉も聞こえない。症状が出た際に、しっかりとその症状にあった病院に行って数値上の治療をすることもできている。数値は2年〜半年かけてお薬飲んで、落ち着いてきている。パッと見、何も問題はないのだ。

誰も、何も、「間違えてはいない」

しかし「ダルさが抜けない」のだそう。
これだけいろんな種類のお薬を飲んでいるからかもしれない。ふらつきやダルさはそこからかもしれない。「だけど」

「総合診療医に診てもらいたいな」という気がするのだ。

そうして私は「地域の看護師になる」と決めたあの日から、もうすぐ10年が経とうとしているのに、いまだに「総合診療科にどうやってつないだらいいのかがわからない」でいる。

何をしていたんだろうと思う。

まだ一般的ではない「総合診療科」

「先生に言って、病院を一つにまとめてもらうのはどうか」「紹介状を書いてもらって、大きな病院で診てもらうようにするのはどうか」
という声がミーティングで上がった。うんうん、そうなんだけれども。
「総合診療科につなぎたい」「どこかいい総合診療科はないだろうか」
これが、伝わらないのが、もどかしいし、なるほど私がやるべきことの多さを知り、愕然としている。

「そうだ、私はこのために、こういう時のために看護師になろうと思ったのではなかったか。地域をうろうろする看護師に」

やるべきことはたくさんあるし、やらなきゃいけないこともたくさんある。そして、やりたいこともたくさんある。こうしちゃいられないのだ。がんばるとする。


『19番目のカルテ』是非読んでみてください(^^)

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