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【詩】 Tweet Sweet

君に声をかけるなんて
到底無理なことなのに

手のひらの画面のなか
君のTweetにハートマークをタップ

他のみんなもそうしているから
僕のハートマークは
希釈される


埋もれている

そのくらいの温度がちょうどいいんだ

届かなくていい
届かないほうがいい

片想いにもほどがあるけど、
そのくらいのほうがいい。


冬の入り口
夜空を見上げる

厚い雲
流れ星は見えない


みんなの羨望を
次のTweetでも
君は一身に受けて、

憧れという魔物に
飲み込まれやしないかと
時々心配なるけど


冬の空

君のつぶやき

重なる 温度


届かない想いを冷やして

帰り道      息が白い


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Twitterというものが、結構好きです。

お弁当箱におかずを詰めるように、140文字という枠に言葉を詰めるのが楽しいです。

だから、Twitterを題材に、なにか詩を書けないものか?と思い、書いてみました。

最近、Twitterでは、お気に入りという意味を表す星マークが、いいねという意味を表すハートマークに変わりました。このマークをスマートフォンアプリなどでタップすると色が変わって、赤くなります。

その色の変わる感じが、恋を連想させ、そして、その色が絶妙な赤みなので、これは、届かない、いやむしろ届かないほうがいいほうの恋だな、と思いこんな詩が生まれました。

・・・と、こんな解説めいたことを書いていますが、詩は読んでくださった人が、お好きなように、楽しんで解釈していただいたほうがいいので、自由に読んでくださいまし。


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小川葵 Twitter https://twitter.com/leospica_aoi

も、もしよろしければ見てみてください。更新頻度はまちまちですが、気ままにつぶやいております。ツイッターのアカウントを持っていなくても見られる(はず)です。どうぞよろしくお願いいたします。