何気ない空気が結晶化する真夜中

眠れない の標本は
今夜もたくさん作られていて

鈴虫の羽音のピンでとめる

おうむ返しで構わない
君の声が聞きたい

北極星のような
君の声が聞きたい

夜が下を向いている
落とし物をしたのか

夜の舟で 君は出発をしたんだね
またね 手を振る