(六)歌謡曲「恋の奴隷」の替え歌「ニャンコの気持ち」を作ってみた

奥村チヨの「恋の奴隷」は1969年にリリースされ、レコードが51万枚も売れた大ヒット曲だ。作詞はなかにし礼である。「貴方に逢ったその日から、恋の奴隷になりました」とか「あなた好みの、あなた好みの女になりたい」という句が男心をくすぐったのであろうか。
私は、この歌詞を聞いて全く別の事を連想した。甘え上手なニャンコのイメージとこの歌詞のイメージとが重なった。と言っても、ニャンコが「あなた好みの、あなた好みのニャンコになりたい」などと考えるわけがない。何故なら、ニャンコは自由を好むからである。
人の連想の仕方はそれぞれ異なる。その逆を連想することもあるのだ。早速、私の替え歌を披露しよう。声を出さずに歌ってみて下さい。楽しさが倍増しますよ。
題名:ニャンコの気持ち(本歌:恋の奴隷)
(一)
貴方と逢ったその日から、甘え上手になりました。
ニャーオと、ないて膝に乗り、うずくまるのよ。
だから、すぐに、顎を撫でてね、そして背中も。
欠伸したら、ブラシ掛けてね。
ニャンコ好みの、ニャンコ好みの、
飼い主になってね。
(二)
貴方に飼われて一月で、寂しがり屋になりました。
家を空ける時などは、ニャーオとなくのよ。
だから、何時も、側についてね、邪魔したいから。
家に着いたら声をかけてね。
私好みの、私好みの、
飼い主になってね。
(三)
だから、何時も、ついて行くわ、気にしないでね。
定期的に風呂に入れてね。
私好みの、私好みの、
飼い主になってね。

参考として、本歌を次に掲載する。
恋の奴隷(作詞:なかにし礼)
(一)
貴方と逢ったその日から、恋の奴隷になりました
貴方の膝に絡みつく、子犬のように
だから、いつも、側に置いてね、邪魔しないから
悪い時はどうぞぶってね
貴方好みの、貴方好みの、
女になりたい
(二)
貴方を知ったその日から、恋の奴隷になりました
右と言われりゃ右向いて、とても幸せ
影のように、ついて行くわ、気にしないでね
好きな時に思い出してね
貴方好みの、貴方好みの、
女になりたい
(三)
貴方だけに言われたいの、可愛い奴と
好きなように私を変えて
貴方好みの、貴方好みの、
女になりたい

野良ニャンコは自分の飼い主になってくれそうな人物を見たら、飼い主にさせるべく色々仕掛けてくるのだ。「私好みの、私好みの、飼い主」になるように、ニャンコは企んでいるのだ。飼っている内に、そして知らぬ間に、飼い主がニャンコの主人ではなく、ニャンコの奴隷になっている。「私に逢ったその日から、次第次第に私の奴隷になりましたね」ということだ。ニャンコの勝ち!

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