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空白を満たす過程で


これだ、と思った

死にたいわけではなかった
でも消したかった、自分じゃない自分を。


仲の良い家族や友人、大切な人と
笑いあえる自分に戻りたかった。



人間は学び続ければ成長していくはずなのに

不調が増え続け
出来ない事が増え続け

生きていること自体が怖くなった。


出来ない理由ばかり並べて
周りからの攻撃を防御しても、
その壁から結局攻撃される自分
出来ない自分に絶望して、自縄自縛の負の螺旋…

毎秒毎分、生きてる自分が嫌で
どうしようもなかった。

と感じる時間が日に日に増していった。


この場に居続けたら業務中に倒れる、と感じた時から

その場にいるのが怖くなった
倒れたくなかった

自分の知らない自分を見られたくないから。


出勤を重ねるごとに壊れゆく自分

動悸とともに息が荒くなるにつれ
声は細く小さくなりしまいには出なくなった

頭が回らないから言葉が出ないのか
上手く息ができなくて声が出ないのか
わからなかった、ただ、怖かった


力が入らなくなり
踏ん張りが効かなくなった身体
軽い物すら落とし、溢し、散らかし尽くす
普段通りに動いてくれない身体
頭が回らないからなのか
身体自体が動かないからなのか
わからなかった、ただ、怖かった


水の中にいるように耳がウヨウヨいったり
普段届いていたはずのみんなの声が聞き取れなくなったり
何か声が聞こえるけど言葉として文字として聞こえなかったり
近くの音が聞き取れなくなった代わりに
近くで聞こえたと思い慌てたり驚いた音が遠くのものだったり
わけがわからなかった、ただ、怖かった


覚えていたコトが、モノが、
どんどん抜け落ちていく記憶や思い出、

当たり前のように覚えていた昔の思い出も
当たり前のように覚えていた数秒前の記憶も

全てがごちゃまぜに溶けてカタチを消した。


置き去りにされたモノを見た時
モノの有り様に違和感を覚えた時

はたと思い出す、
コレを忘れたのは、放り出したのは自分だと。

会話をしていて違和感を感じる
忘れた事のないものを忘れていく自分、、



まだ見ぬ、得体の知れぬ、
ガラクタの自分に会いに行く日々

ただ、怖かった。


心から信用出来なくなっていた、周りも、自分も

そんな自分を消したかった。



『空白を満たしなさい』を読みながら
幾度となく途中で書き留めたい思いはあった。

でも最後まで
読破してこそ生まれる思いに期待し
我慢してきた、、が
下巻150ページを超え、限界も超えてしまった…


ついに溢れる思いを吐いてしまった。


なぜここまで
病んでいたであろう時期の
自分の心情が流れをおってわかるのか
と何か胸を掴まれた思いがした。

繊細かつリアルであり
答え合わせのようでもある。



適応障害、うつ状態だと診断を受け
休職をして、2ヶ月弱

診断を受けるまでの時間は
長く重く人生にのしかかってきた

仕事もままならないどころか
休日、日常生活までままならぬ
異常に疲弊し衰退した生命体に成り果てていた


しかし病院に行くことも出来ず、
行くことを迷ってもいた、のかもしれない

どうしてもしんどい時は早く病院の予約をしよう
辛すぎる現状を打開するには理由を知って解決せねば
この状況をどうにかせねばと思うが
いざ予約が取れる時間帯はわりと症状が落ち着き
まぁいいやとなる、とも、そんな気力がない、とも


辛いーーと思える時は
心が喚く分、助けを求める分、
パワーがある状態だと今回で学んだこと。





さておき、いざ
診断を受けてしまえば、
受けた後の人生を生きるしかない
どう生きていくかを考えるしかない

悩む必要はない、
考えた先に自分なりの解決を出すしかない
自分を生きるのは自分なのだから

それなのに、どうしてあんなにも悩んでいたのか

きっと、"こうありたい自分"は強くあるのに
遠く遠く離れていく、どんどんと、離れていく自分が
許せなかったのだろう、かなとか…


小説を読んでぶわぁと湧いたことを
その温度感をそのままに書こうと思っただけなのに
長々となってしまった…

あ、自分の懐かしい癖に会えた、今この瞬間、
結構嬉しくて、瞳を潤ませている。笑


幸せって
こういう人間らしさに感じられると
もっと見つけられそうだなぁ…と思ってみたり。



また同じ過ちを繰り返さないよう、
しんどいが積もった時、我に帰れるように
自分に問いかける言葉を決めた。

どっちが大事?
大切な人たちといる時間と、そのほかの時間





寛解までもう少しかなと思いつつ
休んでいる穏やかな状態なら

考え方が自分の思う、"まとも"に戻ってきたこと
最近の嬉しいこと。

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