そうだ、お手玉をつくろう
幼い頃、この時期祖母と散歩をしていると「ジュズダマ」をよく目にした。
2人でいっぱい取って帰ると祖母はお手玉を作ってくれた。
そのうちに、ジュズダマが生えていた場所は舗装され大きな道路になり成長した私は散歩も数珠玉取りもしなくなった。
ジュズダマ(数珠玉、Coix lacryma-jobi)は、水辺に生育する大型のイネ科植物の一種である。東南アジア原産。郊外の水辺などに生える野草で、草丈1 - 2メートルほどになる。実は硬くて光沢があり、昔はつないで数珠の玉にした。食用品種をハトムギと呼ぶ。
ちなみに私は今の今までお手玉のことを「おじゃみ」と呼んでいたが、これはどうやら方言らしい。びっくりした。
去年、関東に越してきて小さな娘と散歩をしているとあるではないか、ジュズダマが!
小さい頃の私と祖母との思い出が甦りなんとも懐かしい気持ちになった。
娘とこれでおじゃみを作ろう、と話しながら実が緑から濃い茶色や灰色となり 取り頃になるのを待っていたのだが…どうやらこの辺りは地区の清掃活動が活発らしく時が来るのを待たずに刈られてしまった。
今年はそうはさせない、と2、3日おきに様子を見に行き実ったものからせっせと収穫していった。
こうして、執念で集めたジュズダマで一年越しのおじゃみ作りをはじめることにした。
適当な端切れなど家には ないので100均でそれらしい柄の布を購入してきた。
とはいえ作り方など一切分からない。
ネットで色々見てみると形は2種類。
俵型と座布団型があるらしい。
中身は40g位が良いらしい。
らしい、らしいである。
俵型は比較的簡単そうなのでまずはそちらを1つ。
無地の布には寂しいので刺繍を。
数字にはなんの意味もない。
参考に見ていた刺繍の本を娘が覗き込んで「このすうじもいれて」と指定してきたものだ。
ナンバーズかなんかでこんど29にまつわる数字でも買ってみようか。
続いては座布団型。
これは…ややこしい。
この切った布を4枚一組で縫い合わせて1つのおじゃみを作るのだ。
白い布には寂しいのでやっぱり刺繍を。
そして、出来たのがこちら(裏表)
俵型の方が簡単でコロンとしてかわいい。
座布団型は労力の割りに…
小学校だったか中学生だったか、家庭科の時間にエプロンを作る授業があった。
私はクラス一作成が遅く、時間内に完成させることができなかった。
そんな各クラスの生徒を放課後集め、なんとか完成させようと補習が行われることになったが、その中でも完成させたのは下から二番目か三番目と遅かった。
そう、裁縫はあまり、得意ではなかったのだ。
そんな私が作った物でも、手にしてみるとジュズダマがまとまったジャラジャラとした感触と音がとても懐かしく心地よい。
収穫は全体で130g程だったので今年は3つ。
娘は型の違いなど気にしていないようだし、
来年もコツコツ実を集めて今度は俵型多めで作ってみようかな。
裁縫も少しは上達があるかもしれない。
気に掛けてもらって、ありがとうございます。 たぶん、面白そうな本か美味しいお酒になります。