家族を困らせたくない

姉が電話で母の様子を教えてくれた。

お母さんはいろいろ考えているのかもしれないけれど、あまりレオの話はしてこない。
元気にしてるし、孫達の運動会にもきた。
私がお母さんの話を時々聞くからあまり心配しなくていいけど、お母さんが自分で気持ちの整理をつけるまで待ってあげてほしい。

そして、姉が俺のカミングアウトを聞いてどう思ったのか話してくれた。

レオの話を聞いて考えたけど、今までと何も変わらない。
学生時代にいろいろあったから、レオのそばに頼れる人がいてくれたらとずっと思っていた。

姉は冷静な人で、今回もそうだった。
学生の頃に俺が変な人につきまとわれたことを今でも気にしているのだと初めて知った。
あのことは自分だけでなく家族にもずっと残り続ける出来事だったんだと思い知らされた。

カムアによって家族を困らせてしまった。
もう家族に迷惑をかけたくない。
もっと時間が必要なのかもしれないという思いと、時間が何もかもを解決してくれるわけではないという思いが入り混じる。

まずは目の前のやるべきことをやり、隣にいる大切な人を大切にして毎日を過ごしたい。
先のことはやっぱりまだ考えられない。


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