光蔵☆Mitsuzo

物書きはまだまだヒヨッコですが、短いサクッと読める短編を中心に たまに戯曲なんぞに挑戦…

光蔵☆Mitsuzo

物書きはまだまだヒヨッコですが、短いサクッと読める短編を中心に たまに戯曲なんぞに挑戦しています。 衰えゆく脳細胞に少しでも刺激が与えられれば良いなぁとか考えながら。 写真以外の記事の画像はAI君に言葉の餌を与えて頑張って貰っています。

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  • 光蔵の短い物語まとめ

    5分程度で読める短い物語をまとめてみました。 電車の待ち時間に最適かも🤭

  • 光蔵の戯曲

    音と明かりと観客がいて 初めて呼吸を始める物語 何処かで上演してくれないかなぁ

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戯曲『わんだふるらいふ』

登場人物&イメージキャスト   大野浅子  柴田理恵 大野慎也  ムロツヨシ 大野明美  橋本愛 金太郎   塚地武雅 こころ   杉咲花 ムサシ   山田裕貴 郊外の庭付き一戸建て。築40年といったところだろうか? 縁側に腰掛け浅子がお茶を飲んでいる。 その隣には眠たそうな顔をした金太郎。 浅子  そうそうお隣の西條さんとこの息子さん会社辞めたらしいよ。 何でも有機栽培で食の安全を守るんだとか言って山梨の何処かで農業始めたんだってさ。 だけども四葉商事って言ったら大手

    • たぶん5分の物語⑦

      Summer Triangle 「大きな望遠鏡で銀河をよっく調べると銀河は大体なんでしょう。」 「何々、どうした?唐突な宮沢賢治」 「もう直ぐ七夕だなぁって思ってさ」 図書館の窓を伝う雨の雫のせいで、ちょっとだけ文学ちっくな気分になったのだろう。いやいや、ホントは期末試験の勉強に飽きて数学の公式を頭の中から消し去りたかっただけかも知れない。兎にも角にも、瑠奈がずっと黙っていられない事は私もタカ坊も昔から嫌というほど知っていた。 「大体何でこの時期なの?一年に一回しか

      • 小さなふたつの…

        つぶやきから生まれた物語①修正版 #創作大賞2023 #オールカテゴリ部門 参加作品  5年ぶりの異常寒波で関東に大雪が降った。ここ数日体調を崩している妻を出勤途中に病院まで送ろうと思っていたのだが、車はすっかり雪に埋まり道路も一面真っ白だった。 「やっぱり積もっているよ、これじゃ車は出せないかな」  独り言のように呟きながら車に近づくと、ボンネットの上に小さな雪だるまが乗っているのに気がついた。作者はきっと近くの小学校の子供だろう。小さな2つの雪だるまが肩を寄せ合って

        • たぶん5分の物語⑥

          family anniversary 「何それ?」 「AIくんが書いた家族記念日」 「は?」 「だからさ、AIくんに家族記念日っていうタイトルで何かお話を作ってくださいって頼んだらコレが出来たの」 「何か意味不明なお話だね」 「でしょ?その日は家族記念日でって、一体どんな記念日なのか説明無しだよ?」 「いやいや、それより何でお母さんは消えちゃったのよ」 「えっ?それはそれで有りだと思うけど」 「マジか?明るい明日が続いていくようにって微笑んだ次の日だぞ?」

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        戯曲『わんだふるらいふ』

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        • 光蔵の短い物語まとめ
          16本
        • 光蔵の戯曲
          2本

        記事

          たぶん5分の物語⑤

          Feel the spring 「ねぇねぇミク、カズミ達が矢野先囲んでるからウチらも行こう」 「あっ!ちょっと待って、ママこれ持っててよ」 「未来、カズコが待ってるんだからね」 「はっはぁい!」 あゝもう全然終わらない。 まぁ一生に一度の事だから仕方ないか。 そう言えば、お母さんも今の私みたいにため息つきながら待っていたのかしら? 女手ひとつで大変だったろうなぁ。 決して優等生では無かっもんね私。 あの頃は当然のように毎日を楽しく過ごしていたけど、当たり前の事では

          たぶん5分の物語⑤

          つぶやきから生まれた物語⑤

          20223/1/22のつぶやき 歩き辛くはなるけれど ポケットの中で手を繋ごうよ こんなに寒い朝なんだから ♥*:;;;;;:*♡♥*:;;;;;:*♡♥*:;;;;;:*♡ ひと昔前まではモテない男が告白をして振られたとしても、それは個人の悲劇でしかなかった。しばらくの間落ち込んで気持ちを切り替えて歩き出せばそれで良かったはずだ。 けれど… 今のご時世、勇気を振り絞って告白をした挙句にセクハラだと訴えられてしまう事があるなんて、何だか少しやるせない。 百歩譲って時代だ

          つぶやきから生まれた物語⑤

          たぶん5分のスピンオフ②

          【つぶやきから生まれた物語③】彼氏side 「お前は頑張りすぎるんだよ、いい機会なんだから仕事の事は忘れてさ、ゆっくり休んで体調整えろよ。じゃあな」 「あの…本当にすいませんでした」 「そういうところだぞ!気にすんなって」  気にしないでいられるものか。子供の頃からずっとそうだった、大人は何を求めているのか?何をすれば良い子だと思われるのだろうか?そんな事ばかりを考えている小憎たらしい優等生。  特に努力をしなくても大抵の事は上手くやれたもんだから、周りは勝手に持ち

          たぶん5分のスピンオフ②

          たぶん5分の物語④

          Memories of Chocolate 恵美と家族になったのは僕が12の冬だった。 母のスカートをぎゅっと握って、怯えたように見上げるまん丸の瞳。 子供ながらに "ああ、守ってあげたい"って思ったものさ。 僕が脊髄バンクに登録したり、臓器提供の意思表示をする様になったのも実は恵美がいたからなんだよ。 人を大切に思う気持ちを僕は恵美から教えられたんだね。 そうそう、自分でも何でなのか良く分からないけれど、毎年この時期が来ると思い出すことがあるんだ。 あれは恵美が中学生

          たぶん5分の物語④

          たぶん5分のスピンオフ①

          【たぶん5分の物語③ 女子高生ユキ】 「APD?」 「はい、聴覚情報処理障害で間違いないでしょうね」 「それって治るんですか?」 「APDの症状は人それぞれで、はっきりとした原因も分かっていない現状ですからコレといった有効な治療法がある訳では無いんですよ」 「じゃあ孝之は一生このまま?」 「孝之くんの場合、多人数で一度に話しかけられない限り言葉として認識できる訳ですから、視覚情報の処理能力を上げる訓練を続けていけば、そこまで社会生活に困る事は無いと思いますよ」

          たぶん5分のスピンオフ①

          たぶん5分の物語③

          My Dream 「わたしは石油王になりたいの!」 昼下がりの喫茶店には似つかわしく無い単語を耳にして、僕はチラリと隣の席に目を向けた。3人組の女の子。高校生くらいかな?ホイップクリームで埋まってしまうくらいのパンケーキをみんなで食べている。 「何それうける〜」 「石油王ってそもそも男じゃん」 「ルフィかよ」 「それは海賊王じゃね?」 「あっそっか」 如何にも女子高生という感じの前髪命っぽい2人にからかわれながら、少しボーイッシュなジェンダーレスカットの子が力説をする

          たぶん5分の物語③

          たぶん5分の物語②

          dear my friend 冬休みを最後にばんちゃんは姿を消した。 ばんちゃんと初めて会ったのは、お母さんと2人だけの暮らしが始まって新しい学校に転校した時だった。 ばんちゃんはとても痩せていて色が白く左目の周りに大きな青褐色の痣があったので、クラスの皆んなからガイコツガイコツとからかわれていたんだ。 ボクもあの頃上手く言葉を話す事が出来ずにいてリピートってあだ名で呼ばれていたから、昼休みになると教室に2人だけ取り残される事が多かった。 かと言って2人で仲良くなる

          たぶん5分の物語②

          戯曲『十六夜の森』

          暗転の中、風に揺れる木々のざわめきに混じり子守唄が聞こえてくる。 三日月弓張り望月過ぎて  今宵の月は十六夜の  焦らし昇らぬ躊躇い月よ よゐこは待たずに寝んねしな  ほーほーほーやれ ほーやれほー 立待居待寝待がゆけば  下に弓張るお月様 やがて隠れる下弦の月よ よゐこは揺られて寝んねしな ほーほーほーやれ ほーやれほー 子守唄は暗闇の中にゆっくりと溶けていく。 明転するとのどかな森の朝。皆忙しく働いている様子。ちびは角刈と共にひたすら体を鍛えている

          戯曲『十六夜の森』

          たぶん5分の物語①

          Forever Love 最近何だか彼女がおかしい。 あんなに朝が苦手だった癖に、僕の散歩に付き合おうかな?とか言い出す。 もしかしてバレてる?毎日は危険かな? 気をつけなければ… 最近何だか彼が怪しい。 あんなに出不精だった癖に、毎朝早起きして散歩に出掛ける。 もしかして浮気?それも毎朝? 確かめなければ… 「だから私に付き合えって?マジ勘弁。大丈夫だよ、絶対に浮気なんかしてないから」 「だって、だってだっておかしいじゃない?帰って来るとすぐシャワーを浴びるし」 「散

          たぶん5分の物語①

          つぶやきから生まれた物語④

          2023/1/13のつぶやき 2人の歩幅は違うけど 目的地へは一緒に着こう 手を引く僕と 早足の君とで ♥*:;;;;;:*♡♥*:;;;;;:*♡♥*:;;;;;:*♡ "諦めたらそこで試合終了だよ!諦めたらそこで試合終了だよ!諦めたら" んっん〜…! 懐かしいアニメが映画化された影響で目覚まし用の録音が変えられていた。 早朝から力一杯の励ましを彼女の声で受けるのは嬉しい反面ちょっぴり照れ臭い。 「明日は大切なプレゼンなんだから絶対に寝坊しないでよ?」 プレゼ

          つぶやきから生まれた物語④

          つぶやきから生まれた物語③

          2022/12/22のつぶやき 虹を七色と決めたのはニュートンでさ、可視光線の色と音階を … (*・ω・)c<´ロ`๑) そんな話はいいからさ、一緒に見れた幸せを噛み締めようよ🌈 Always happy to be with you. ♡♥*:;;;;;:*♡♥*:;;;;;:*♡♥*:;;;;;:*♡♥*:;;;;;:*♡♥* 「おはよう、今日も朝早くからご苦労様」 「あっおはようございます」 「本当、若いのに感心ねぇ。うちの娘にも爪の垢を煎じて飲ませてあげたいわ

          つぶやきから生まれた物語③

          つぶやきから生まれた物語②

          2023/1/3のつぶやき 久しぶりに妹と会ったのでスイーツデートです🤭 ☆**☆**☆**☆**☆**☆**☆**☆**☆**☆**☆ サッカーが好きだ。 照りつける太陽も叩きつける雨も ボールを蹴っていれば何も苦にならない。 「マコト頼んだ!」 パスを受けてドリブルで走り出す。 1人抜き、2人抜き、3人目をかわしてシュート! 思いを込めて蹴ったボールは見事ゴールネットを揺らす。 「やった!さすがマコト!」 チームメイトからの祝福は勿論嬉しいけれど、それよりもヒカルにゴ

          つぶやきから生まれた物語②