景の海のアペイリア 考察とかメモ(仮) ver.1.998

景の海のアペイリアめちゃくちゃ面白かったです!

なのですが、内容は中々難しいので思ったことの推測や分からないことやどうでもいい指摘を雑に残しておきます。
2017/09/02 二週目プレイ完了していますが、随時気づいたことが合ったらアップします。
2018/01/03 久しぶりに更新、少し整理して見やすくしました


・結局作品のテーマって? 2018/01/03 2018/01/06
自分とは何か?(自己とは)
AIやクローンが出てくる作品って大体ここらへんの話が出てきますが、今作は最後の三羽の展開だけでなくヒロインそれぞれのルートでも自分ってなんなの?っていう悲観的な考えを乗り超えて強くなったり許せるようになります。

科学的な現象を多面的に扱う今作とは一見マッチしないように感じるかもしれないが、科学を使って人間の内面を上手く描かれていたのでそれがテーマなのかなと。ぶっちゃけ起きているSF現象より、心の面が強く表現された作品になっております。

人間に心があるにしても、それを確立してるのは人間の脳や身体などを構成・継続している科学的な現象や物質が元ですから、深い所を見れば相性は元々良いという事です。以下中心人物の自己について


零一:強い個性と自我を持つ人間。実はAIだが元々AI大好きなためか、人間でもAIでも仮想空間でも心に変わりはないと思ってる(ここは本編、そしてFDで特に顕著に描かれる)

零一の強烈な自我こそが彼とシンカーとの決定的な違いでもありました、終盤でバトル中に零一という存在についての問答の末現実世界に辿り着きます。そして現実世界でのクローンである三羽にさえ思いは伝わりました


アペイリア:零一のAI。アペイリアネットワークも含め、オーナーである零一に尽くそうとする。

とても健気であり、ある種人間のパートナーとして理想的なAIの自我を全うしている。役割を超えてオーナーと恋をする事を、自分から考えており自己が発展するところを描かれています。

さながら赤ちゃんから子供になって女に成長するようです、光源氏計画ですね(最近の研究だと光源氏について諸説ありですが閑話休題


三羽:現実世界で死んだ子供のクローン、ある種のネグレクトのようなを受けていて親にオリジナルと比較され、自分とは?クローンとは? 

何なのか悩む、ただある意味零一と出会えたことで半分以上ゲーム開始前に救われているのかもしれません。

零一と一番最初に会った世界の三羽の感情みたいなのをみて見てたいとも思います


ましろ:事故で数年の命となり、両親にも金銭的心理的に負担をかけることを気に病む。自分はなんにもできないという無力感、生きてる価値があるのか悩む。零一がとにかく元気づける話


久遠:過去に母親を仲違い中亡くしそれに囚われ気味な女の子。

仲違いはお互いを思い合う中でのスレ違いであり、タイムリープを繰り返す中で解放される。

亡くなった時に母親のお腹に子供も居てそれを元に喧嘩をしてしまいます。妹が出来る時に自己というのがブレてしまうのは現実でも良く聞く話であり、それはある意味ありふれた自己の迷いかもしれません


シンカー:クローン・AIであり本物になりたいけど、そう思う限り本当の零一には成れないと分かってる悲しい人、そして零一であるなら零一の選ぶ選択としてスワンプマンとして消えるしか無い宿命。
ずっと自分で決めていて行動していたみたいだけど、零一とは違う存在として自分を考えアペイリアを助ける、零一との戦いの会話は本音の部分も多分に含んでいるので、念頭にプレイし直すと感慨深い。



・時系列 2017/08/21 2017/08/29微更新 2018/01/03 2018/01/06
一空観が現実を超えたAIを開発することで、現実も発展し多大な恩恵を受ける → バウンダリー2を開発し、更に高次元のAIも開発した。しかし現実の科学者はこれ以上のシンギュラリティは危険とみなしバウンダリー2を消去、機械知性の法則をVRサーバーに設定した 

→ 零一がAIサーバーに潜伏していたバウンダリー2の干渉によりアペイリアを偶然開発 → 管理システムがアペイリアを危険視し、アペイリアを消すために世界がループに入る 

→ 零一が管理システムに誘導されブックマンを倒し、零一・アペイリア・シンカーシステムが接続しアペイリアを消去したがアペイリアネットワークの働きで実は消去できなかった、副産物として零一のクローンのシンカーが零一の記憶を持って誕生 

→ ? → ゲーム最初に繋がる
→本編終わってから3ヶ月のリアル生活→FD開始→FD終盤で改めて気持ちを固めるハーレム頑張る


・三羽 2017/08/07 2017/08/21
最初にセカンドに没入したのは、ゲーム内の最初の世界?→何回かセカンドを体験してるなら三羽はもっと余裕のある行動をするはずだ。

→つまり毎回廃棄や育成継続が行われていた。あと零一と三羽は現実で会った時の話からもこれは考えられる事だ  よく分からん。もう一周したい。
もしかすると序盤再プレイの感じ黙ったり妙な間がある時があるので、記憶はあるのかな?と思ったのですが、最序盤で精液懸けられた時の対応や家での初対面のところ見ると良く分からなくなりました。


→三羽はただのユーザーで知らなかった、タイムリープを楽しんでいただけと発言。システムに抗う零一の対応は毎回違かったのだろうし新鮮だったのだろう。

どこから一緒に居たのか不明だではあるが。確実なのはゲーム開始以前から零一の人となりを知りAIも生きているなら、クローンの私も生きていると直接ではないが教わったのだろう。

ファーストの異変については2044年に移行した時点で薄々想像でき、最後の時間軸ではっきりファーストの管理団体に教えられる。そして現実に現れた零一を殺すように命じられる。

このゲームの話は最終的にはアペイリアだけでなく本質的にオブザーバーである三羽を助ける話であるので、三羽視点もみたいなと思った。特に僕はザッピングも好きだしヒロイン視点も好きなので。

あと正確には敵対してくる意味での観測者・オブザーバーはファーストの管理システムや科学者だったのかも


2017/08/03
・アペイリア
アペイリアが普通にバウンダリーにログイン出来ない理由は?→AIの進化、シンギュラリティが起きないようにバウンダリーの機能に制限が現実から掛けられて居た?

→それが一年前のましろが白血病になったバウンダリーでの事故の原因?関係ない?(推測)


・三羽ルートの観覧車 2017/08/24
観覧車でアペイリアが二人のツーショット写真が欲しいといって、二人が車内でキスをする直前に止まったのは何故?

→アペイリアがキスに驚いたから?それに反応したアペイリアネットワークが止めた?この時にアペイリアに恋の欠片のような物が出来たのかもしれません


・ましろ 2017/08/09 2017/08/23 2018/01/03
デザイアを早くから複数持ってる、つまり望みが多い→病院で死を待っているような状態だからやりたいことがたくさんあった。

生きたい事を筆頭にジェットコースターに乗りたかった話や引っ込み思案なところなど内に秘める願望がたくさんあるのかも

課金をコストに行動するデザイア→命の維持にお金が掛かっていたのを重く思ってた。生きたい行動し続けたいという意志の現れ?

治療費の話があったけど、事故ならましろの治療費は慰謝料で全額出てるから金銭の苦労は少ないのでは?と思ったが、βテストの事前説明など規約で全額は出ていない?



・久遠 2018/01/03
おねえちゃん!


・シンカー 2017/08/21微修正 2018/01/03
零一のクローン、謎の強力なデザイア、ミステリアスな存在、この作品に深みをくれるキャラで大好き。

タイムリープの条件設定を弄れたり、管理システムなどの現実世界との繋がりがあり零一と敵対してる存在と捉え利用されていたが虎視眈々とアペイリアを救うために裏をかくのを狙っていた。


・終盤のシンカーとの一騎打ちから零一が現実に飛んだのはどういうことなのか? 2018/01/06
終盤の零一がセカンドから消えたのは、シンカーがシンカーシステムであり零一の攻撃(液体がコストのデザイアであるため、波?液体?伝奇を通す?性質を持つ?)

で串刺しにしたことで、主人公とシンカー(アペイリアとも繋がってる)とエンクロージャーが接続して、零一を特権的な権限を持ったシンギュラリティに変え現実に転送した。

ただ権限というのは記憶がタイムリープでないっぽい世界の描写もあるので、要確認
管理システムの裏をかく必要がありかなりの条件が咬み合わないと達成できない。


・エピローグの状況など 2018/01/03up 2018/01/06
アペイリアが現実に出てきて、シンギュラリティであるアペイリアや零一の力で、存在を偽装してみんなでクローンボディになった。

政治的な話とかめんどそうなのより、ルートや最序盤で三羽や零一の言っていたようにささやかだったりAI個人を尊重したあり方がみんなにとって重要でした。

実際今あるファーストの世界を無くすことでのリアル世界の損失は計り知れないから、零一達を無理やり排除するより共存する方が妥当でしょう。

もしくはアペイリアなどの偽装工作によりバレてない可能性もあります、こっちの方が自然な流れかもしれません。正直どっちでも良いことだとは思いますが

個人的にはスッパリ切って現実にもファーストにも全ての世界を行き来できて、みんな幸せになりましたメデタシメデタシで気持ち良く終われたのかなと。

FDではそれを更に追求してて(脈のあったサブヒロインにも拡大させたり)、やはり世界のコアはみんなの幸せな世界を実現することにあったなと確信しました。

この作品をSFとして強く考えるとココら辺は不誠実に感じてしまうと思いますが、一貫して何度も何度もヒロイン達への想いや皆の願いとしてのささやかなあり方を反映した描き方として、最高だったと思います。最後の戦いがシンカー相手だったのも、彼の願いが強く尊重・強調され余韻がとても良い。



2017/08/05 2018/01/03
・タイムリープ
実際起きてたのは管理者によるリセット(バックアップデータへの復元)なので、ある意味ほぼ全部嘘。

タイムリープとしての推定の会話はリセット(復元?)だったり、実際何が起きてたかイメージを膨らませるのにはクリア後に考えるのは良いと思います。

リセットしてもAIを構成する回路が知識によって回復するのかデジャブを感じたりする。


2017/08/06
・コスモス(セカンド最初に出てくる精霊王)
後半からほとんど出番消えますが、アペイリアネットワークの一部だからかそれとなく察して応援してくれるのがなんとなく可愛い。必要以上に脅されたり何となく可哀想


・卑猥なホールアーマー
自動的に勃起する鎧、性能がメチャクチャ高い代わりに勃起永続誇張効果があるが価格が安い。実は零一のデザイア変更後の液体をコストにするデザイアと相性が良いのではと思ったけど。

零一には勃起を自由に起こせるし先走りも自在、下半身は自由自在であるので逆にスタミナが減って足かせになるのかもしれない。


2017/08/07 2018/01/03 2018/01/06
・タイトルについて
景の海のアペイリアですが、景(ひかり)という漢字には2つの意味があって光という意味と影という意味があるようです。

そこから景の海と言う言葉、ファースト・セカンドはアペイリアネットワークに支配されてるような物だからこそのタイトル。また現実世界とは別の世界という意味もあるかも?

他にもアペイリアの光と影を強調したような(アペイリアネットワークが終盤まで、危険なシステムと思わされてたとことか)、ダブルミーニングとかブラフとかも含むようなタイトルかもしれません。

一番推したい景の意味は、景=光闇=10=01=零一
タイトルを分解すると

景(ひかり)=影光=01=零一
海=精液・パソコン・データ
アペイリア=アペイリアです

このゲームが自己の確立を描いた作品だから、『アペイリアはオーナーのものです』という何度も出てくる台詞の通りのタイトルになっています。

零一の作った精液などのデータから生まれたアペイリアは零一のもので、デジタルっぽいエッセンスも入ってて相応しいと思いました。推測ですが!


2017/08/08  2018/01/06
・現実からの干渉・リセット条件
零一達の現実が仮想空間であり、人間がAIであると言うことに気づく、アペイリアを助ける事。メールサーバーなどの改ざんは最適化された世界を崩すため弄れない。
シンカーはある程度変更できる権限を持つ


◯アペイリアネットワーク
・言語化がネガティブです
セカンド関連などで難しい話題やよく出てくる言葉、アペイリアネットワークが詳細を伝えるとみんながAIである事や現実が仮想空間であることに近づくことを避け、出し抜くのを手助けするため?

しかし、シンカーや零一のように冗談や下ネタで婉曲にこれらを伝えて出し抜くのは難しかったので、アペイリアネットワークは基本は零一などの行動のサポートに回ったのかなと。


・各世界(ファーストセカンド現実)の時間の流れの早さ。 2017/08/21更新
現実が1なら、ファーストが約4、セカンドが1460(ファーストの365倍)。作品内でもよく出た話ですが(仮想空間に気づかない時)、これらからAIは恐ろしくタフに出来てると思いました。強いAIってすごい

因みにセカンドから現実に行ってる間はファーストのサーバーが止まるため時間の認識に気づかないし、ファーストの停止に伴いバックアップサーバに記憶が複製されファーストの復元が行われてもAIサーバーが稼働する3日までに記憶が残る。

ゲームのエピローグ以降では、ファーストと現実の時間差は無い状況になっています(確認中)


・強いAI    2017/08/08(2) 2017/08/21
最初はアペイリアの事を指していましたが、零一達も強いAIであることが終盤で分かりました。

アペイリアが機械にも対応したAIであり高度な強いAI第二世代だとしたら、零一達ファーストの強いAIは機械に対応していない第一世代でしょうか。

機械型(遺伝子無し)のAIと人間型(遺伝子有り)のAIが仮にあるとするなら、アペイリアネットワークは機械型(感情の機微が難しい)、アペイリアはハイブリッド型、ファーストの住人は人間型と考えました。

単純なディープラーニングの量(大量のデータ 他人の経験や記憶を読み込む?)とか、特に実体(仮想内でも良いので、人間の身体)を持っている期間が長いとかそこら辺もAIの性能や機能の違いにも出て来るのではと。

またプレイ序盤のアペイリアを見ても思いましたが、ある意味でAIも赤ん坊も同じで、色んな感覚を得たり経験によって成長するという違いかなと。

一空観も強いAIを完成させ、更にバウンダリー2≒アペイリアの雛形?のようなものを完成させたが現実から規制が入り消滅したと思われていた

(シンギュラリティを回避するためにバウンダリー2を無くし、VRサーバーのAIログイン規制を行いAIが作ったAIに対し機械知性の法則の導入)


・ウィルス 2017/08/09
消せば増える、某動画サイトの動画みたいな基本無敵の敵。

正体は現実の仮想空間管理の科学者達?による創造物、セカンドのシステム上ゲーム設定範囲内の物であれば生成可能(原子爆弾でも)なので、それを利用してアペイリアネットワーク掌握の尖兵として使った。

科学者集団だけあってウィルスを作るのは有能過ぎるけど、零一達のように本人たちがセカンドに入らなかったのが敗因かも

量子のような性質を持ち無敵っぽいけど、消滅・凍結で無力化でき、また観測される(レーダー・目視可)と満足に行動できなくなる。

が、レーダー対策でジャミング個体が出来たり大変厄介。
零一がはじめに出会った時に恐怖を感じたり、攻撃されると力が抜ける。過去にやられた時の記憶のせいであるかも(ウィルスに倒されるとファーストでも死ぬ事実もある、セカンドにループ後即ログイン)

またブックマンが作ったのは姿の似た自爆機能付きのロボット


2018/01/03
・今後の展開
ライターさんがラノベ作家なのでラノベ版とかドラマCDとか(あんまり無いけど地味に零一君の声好き)、何かしらのカタチでアペイリアネットワークが広がると良いですね。

→真逆のFDが本編9ヶ月くらいで出てしまうのすごい。


今後も修正するので、質問でも指摘でもコメント歓迎します。

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