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確率漸化式を考える

確率漸化式の問題は,国公立2次試験や私立一般入試でよく出題される.この問題を解く際,漸化式をどのように立式するかで苦戦する場合が多い.ここでは,樹形図を用いた確率漸化式の考え方を示す.確率漸化式を考える際には,樹形図を計算余白に書き,漸化式を考えて,それを基に実際の解答を書くのが容易である.

【例題】はじめ,A は赤玉を 1 個,B は黒玉を 1 個,C は青玉 を 1 個持っている.サイコロを投げ,1 から 3 の目が出たら A とB は玉を交換し,4 から 6 の目が出たら A と C が玉を交換する.この操作を n 回繰り返した後に A,B,C がそれぞれ黒玉を持っ ている確率をそれぞれ an, bn, cn とする. an+1を bn, cn を用いて表せ.

【考え方】

A,B,Cが黒玉を持つ場合を,下のように樹形図に書き出してみる.この図からわかるように,n = 4回目にAが黒玉持っている場合は,3回目にBまたはCが黒玉を持っている場合である.

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【解答】

n + 1回目にAが黒玉持っている場合は,次のようになる.
(i) n回目にBが黒玉を持っていおり,n + 1回目に1〜3が出る.
(ii) n回目にCが黒玉を持っていおり,n + 1回目に4〜6が出る.

このため,

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この例題を含む2問の確率漸化式の解法をPDFに示した.


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