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即興詩みっつ〈あやまち〉

(2023/4/2)

耳朶が欲した孤独の代わりに

飴色をした交響曲が

雑多な人を連れてくる

地団駄を堪えた少年

堪えられなくなった老人

緊迫する分水嶺で

行くか戻るかの

オーボエの音階に

蟲惑された私は蛇だ

己の尻尾に噛み付いたら

身を迷宮に変えるだろうか

そして灰を舐めながら

直線の生を閉じるのだろう

(2023/3/23)

こんな夜更けに

夜を吸い込んだ者の正体を

わたしの海図は知らないが

アルファベットと数字を並べた

あるかどうかも知れない

ブラックホールだとして

着々と乾いていく喉を

無意識へと押し込むアムリタは何だ

所望、所望──所望の穴は広がって

なぜ夜ばかり

暗さを増していくのだろう

(2023/3/18)

あやまちから

見出されるもの

ばかりなのにさ

#詩 #ポエム

ご支援頂いたお気持ちの分、作品に昇華したいと思います!