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即興詩(2022.4.11/2022.4.12)


即興詩(2022.4.11)

 花の香と狂信者らに
 道をあけられ
 そびえるヒノキの一条は
 闊歩すれども統治せず
 袖に仕舞うのは平凡な愛

 もっとも勇敢で臆病なひとの
 優しさと見紛うくちびるは
 無味な庵であってほしい

 分からないよ なぜ君のことを好きなのか

即興詩(2022.4.12)

 喉が渇いたので靴をください
 五月雨ならば櫂をください

 夢をちぎり絵にした広葉樹に
 水をやるための漏斗をください

 髪の艶が失われはじめて
 ようやく始まる秘密の章は
 諦めと 数行の要約を土台にして
 新しいルールが始まるのです

 始めるのです

 もうここからは
 雨を雨と呼ばないでください

#詩  #ポエム

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