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即興詩みっつ〈ブリザード〉

(2023/1/24)

吹雪いたのは何処だったか

緑土でもない枯野でもない

日常にコンクリートを敷き詰め

ペンキをぶちまけた無様な庭で

墓石もどきに腰をおろす

その日たまたま震えていた俺を

歳月という名の巨人の眼が

掠めて素気なく通り過ぎるまでの時間

凪こそがずっと痛かった

乾いた缶を何処に打ちつける

(2023/1/26)

対岸の木を見つめる人も

シンクの茶碗を見おろす人も

みな深い目の色をしてるから

水はきっと生きているのでしょう

(2023/1/26)

氷湖が最果ての地だ

もうギリギリとしか鳴らぬヴィオロン

弦ふたつを押しつぶし

喉を切るように弓を引く

耳元のやかましさ 断絶された

死を前にして

こんな音が

愛しい人らに届かないことに

分け隔てなく安堵した

僕はさいになる

僕はさいになる

この吹雪に

たけるように

うめくように

#詩 #ポエム

ご支援頂いたお気持ちの分、作品に昇華したいと思います!