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即興詩みっつ〈愛別離〉

(2023/2/8)

光が閉じてゆく安寧

愚鈍な手で顔を洗う

(2023/2/11)

ナイトスタンドが呼ぶ

サテンのシーツが掠めていく

されども僕は

 香りの記憶のみを引き連れて

光も闇もない部屋へ向かおう

そこに一握りほどの土塊を置き

夢想から覚めたときの落胆を

新たに覚悟と呼び直しては

どこにも向かわず どこからも向かわれず

何もかも等しく

ありがたがるのだろう

(2023/2/12)

街によどみがあったからこそ

愛し合ったのかもしれない

ふたつの青春の閃き

大河の煌めきに埋もれぬようにと

抗った 日々はまだ甘い

あの戸は苔むしたのだろうか

美化計画 生まれ変わる街よ

どうか折々の祈りまで

洗い流さないでくれ

澱みを刻め 街よ

#詩 #ポエム

ご支援頂いたお気持ちの分、作品に昇華したいと思います!