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あんなこんなコロナ記:変わらない日々

あまり生活が変わっていない

 東京はまたコロナ感染者数増加を続けている。どうしてこうなるのか。せめて夏の間は何もかもなかったような雰囲気になるのでは…とか根拠のない夢想に浸っていたけど、6月の緊急事態宣言解除から1ヶ月足らずでまた感染爆発気味。最近言わなくなったけど、日本語ではオーバーシュートという状態に近づいているようだ。
 もう「感染爆発」とすら言わなくなった。政府も国民も緊急事態宣言がもう嫌みたい。国民の中には、緊急事態宣言の方がいいという人もいるかもしれない。しかしあくまで個人としてはの話で、全体で考えると「補償なき休業」は二度とありえないだろう。
 ちなみに私とって何が「緊急事態宣言中だといい」のかというと、これまでの無茶振りが「緊急事態宣言中なので」という事情で無効化出来るからである。例えば、郵便物がなかなか届かない、とか、飲み会だとか、熱があっても出勤しろ、とか。そういう無茶な要求に「緊急事態中ですから」で、無茶言いなさんなと断りやすい。というか、このくらいがお互い心身を健康に過ごすための必要なことなのではないか。緊急事態でもないと熱があっても出勤するのが美徳とか、郵便物が届かないなら代替を持ってこいとか、飲み会は全員出席しろとか。そんなのはおかしい。
 そしてこういうことを主張するには、緊急事態でないと叶わないというのがまた辛い。
 そんな調子で、私は緊急事態中も、終わっても、ほぼ生活は変わらない。飲み会はほぼ行かないし、参加していた読書会もゼミもオンラインに移行した。休日は近所を散歩している。

読んだ本『はじめての古代日本史』(ちくまプリマー新書)

 かわいいシリーズ名に反するごっつい古代日本史だった。2019年刊行だが、おそらくこの時期までに発表された最新の学説が豊富に盛り込んであるのだろう。30年近く前に小学校で日本史を習って以来の固定観念が次々と覆っていった。
 古代日本の国家機構と国家体制を作ったのは持統天皇と藤原不比等ではないか。天武天皇の豪腕がかなり中央集権を早期にまとめたとは思うが、天智・天武と築き上げて完成させたのは持統だと読める。そこに不比等がくっついて来たのはもしかしたら、天智や天武にとってはやや思い違いだったのではないかと思う。特に、藤原のために、蘇我系の皇子を排していく不比等の行動と、何が何でも自分の血族に皇統を継がせたい持統の思いが成り立たせた結果なんだろう。
 持統自身も蘇我系の皇女にもかかわらず、持統は蘇我系よりも天武と自分の血筋を重んじるあまり自分の蘇我系は排除してしまったのね。
 そして古代日本を東アジアのパースペクティブから眺めると、日本がかなり変わった動きをする国だというのも見えてくる。それはどこの国にも起こることとは思うものの。
 新書だし日本史は嫌いではなかったので、さらさら読んでしまえるかと甘く考えていたが、無理で、土日掛けて腰を据えて読んだ。

午後はルネサンス美術だよ

 古代日本史を読み終えて、積んでいた次の読書へ。壺屋めりさんの『ルネサンスの世渡り術』(芸術新聞社)。以前、同先生のオンライン講座を受講したところだったので、一層図書の理解も進む。かわいいイラスト入り、漫画ありの本だけど、博士が上梓しているのでこちらもかなり本格的。

 ちょっと息抜きもしたくて、おやつの時間に荻窪の宵待屋珈琲店へ。カフェで読書なんて本当に久しぶりだ。あまり長く滞在できないけど、珈琲店の雰囲気と飲み物ですごく癒された。
 日も傾いて来た頃に、散歩しながら帰宅。梅雨の合間に久々の晴れの日だった。
 夕ご飯はほうれん草とブロッコリーの野菜カレーに。カレールウがなかったので、カレー粉で。カレー粉の味を出すために塩やコンソメを加えないとダメなのだが、この加減がなかなかうまく行かない。



 

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