シェディングの匂いが長期間続く理由を妄想する。
今回もシェディング関連記事となる。
前回の記事で『ワクチン接種によりヒトが排出する呼気のVOC(揮発性有機化合物)のバランスが変わる』といった論文を取り上げた。普通の人がその匂いを感じ取れるかはともかく、ワクチン接種者特有の匂いはあると考えていいだろう。(ただし、論文は中国製不活化ワクチンによるもの。)
シェディングという現象は謎ばかりだが『長期間続いている』というのも個人的には大きな謎である。今回の記事ではその理由について妄想してみたい。
◆シェディングと腸内細菌叢
シェディングはスパイクタンパク質かその代謝に伴うVOCの影響であり、理論上はスパイクタンパク質の排出期間である『最長6ヵ月』続く可能性はある。と私は考えていた。
その理屈だと現在は昨年の秋接種による影響くらいであり、被害は減少傾向のはず。しかし『最近減少している』という感じは見受けられない。
シェディングの原因物質が長期間(半年以上とか)排出されるとしたら、どのような理由が考えられるのだろうか?
◇◇◇
前回記事で取り上げた論文によるとVOCへ影響する要素は多数ある。
どれも経時的な変化への言及は無かったと思うが、影響する要素のひとつ、『腸内細菌叢』はシェディングが長期化する仮説に使えそうだ。なお、ワクチン接種による腸内細菌叢への影響は、これまでの私には全く無かった観点である。
以下に関連部を引用する。
リンクは以下。
◆腸内細菌叢の影響
私はVOC排出を『酸化ストレス』『抗炎症反応』と単純に結び付けていたが、そのような『代謝』は複雑で、腸内細菌叢が関与しているようだ。
そしてこれは私の憶測だが、VOCバランスが変化しているという事は腸内細菌叢に変化が起きている可能性はあるだろう。(引用部ではそのように推測されているように読める。)
仮にそれが起きていた場合、どの程度持続するのか?放っておいて戻るものなのか?
このあたりはガチプロじゃないと無理な領域だが、論文中で呼気サンプル採取は『接種後4-8週間以内に実施』とあることから、1,2ヵ月で戻るようなものでも無さそうだ。
◇◇◇
ガチ素人の私の見解でしかないが、腸内細菌叢のバランスは戻るものと戻らないものがあると推測する。
たとえば、下痢を伴う短期的な体調不良の場合、比較的速やかに戻っているように思える。
一方、私は腸活のために酪酸菌や納豆を意識的に摂っているが、それを怠ると如実に大便のクオリティが低下する。つまり、細菌は定着していない。
『糞便移植』という治療方法があることを考えると、経口摂取での細菌が簡単に定着しないケースがあるだろうことは予想出来る。
◇◇◇
研究により明らかとなったVOCバランスの変化は、腸内細菌叢の変化と共に長く続く可能性があるのではないだろうか。
mRNAワクチンは不活化ワクチンよりも効果が高いとされている。完全な憶測でしかないが、VOCへの影響も強く長く続くのではないだろうか。
シェディングの長期化は、そのような理由によるものかもしれない。
◆おわりに
以上、シェディングについて腸内細菌叢という観点から妄想してみた。
ところが。
記事を一通り書いてから『そういえばワクチン接種後の腸内細菌叢の変化について論文を調べてなかったな』と思い調べたところ、そのような論文があった。
で、上によると大雑把に『ワクチン接種による腸内細菌叢への影響は問題無い!』という感じ。マジかよ。
とはいえ、このレベルになるとガチプロじゃないと評価不能な領域なので、ガチ素人の私には正直わからん。VOCの研究ではないし。(素人なりにこの研究に不満を呈すならサンプル摂取タイミングが期間をあけたものでも『ワクチン接種後16-28日』と早いこと。抗体価上昇のピークに合わせたのだと思うが、もっと期間をあけた条件も欲しかった。)
ということで、今後mRNAワクチンとVOCに関する研究が出てくることを期待したい。
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