削ぎ落とせすべてを

〈驚くほどゲームに触れてこなかった成人男性がゲーム最高!オタクになるまでのハピネスストーリーvol.1〉

・ゼルダのブレワイ
言わずもがなの傑作、"オープンワールドしか勝たん"の民を大量に生み出したカルト的ヒット作でもあり。

幼少期にゲームボーイアドバンスにハマったきり、高一になる頃には完全に「ゲームなんて時間の無駄」と真剣に脳内で結論づけちゃうくらいにはアレな方に育っていた。わりとそのままに成人を果たし、ゲーム大好きな恋人(当時)に押し付けられる形でブレワイを始める。

最初は3Dのゲームの感覚が全然つかめなくて、自分で視点をぐりぐり動かせるのもあり得ないくらい出来なかった。視点カメラを動かせば敵に隙を突かれて死に、ビビって奇声をあげ、こちらの攻撃はむなしく空を切るばかり、行きたい方に数分移動すれば両手が筋肉痛のようにこわばった。
最初のザコ敵(ボコブリン)にも30回くらい連続で負けた。ほんとに話盛ってない。彼女も当初は"ゲームの良さ知らんとかもったいない!"が動機でやらせたろうに、途中からは完全に"氷の上で滑りまくるけどなんとしても倒れまいと踊り狂う人の動画"を見て笑うみたいなモードになり、笑いたいがために俺にプレイさせるようになった。

それでもはじめてのオープンワールドは信じられないほど楽しくて一週間やり続けたあたりで人並みにはプレイできるようになった。
が、ここで一般的なオタクよろしくコレクター気質なところが顕在化。メインの武器が使ったらどんどん壊れて新しいのをゲットして……と新陳代謝することを要求されるゲームシステムの為、絶対にお気にの武器を永遠に持っていたい俺はメインの武器をほぼ使わず無限に出せるバクダンだけで戦い続け、周囲に「そういうゲームじゃない」と言われ続けた。でもやめなかった

ストーリー的にかなり可哀想な登場キャラがわりといるけど、本人たちがあっけらかんとしてるから普段は何の気なしにプレイできる。けどふとしたシーンでじわっと涙が出たりする。続編たのしみ。


ほんとは「やってよかったゲーム」とかって題して1作品1コメみたいに書こうとしたのにこうなった、イマイチな小説読んでるとよく「ひとつの事柄を書きあらわすのに文章量多すぎだろ削ぎ落とせ全てを」って思うのに本当に無念。



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