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ダイアリー

忘れないように書き綴ろう

窓から見えたカモメと海の色

忘れないように書き綴ろう

君がいらないとくれたメロンの味

きっと明日も覚えてるだろうけど

ずっとずっと覚えておきたくて


空がいつもよりも青かった

メロンがいつもよりも甘かった

初めてのデートは寒い海辺だったけど

なんだか暖かかった


君と過ごした4月の海辺は

季節外れなのに夏のようだ

中古車の助手席に乗せたのに

新車に乗せてる気分だった


忘れないように書き綴ろう

「一緒にいれたらそれでいいの」

忘れないように書き綴ろう

小さな声で呟いてたこと

きっと明日も覚えてるだろうけど

何度も何度も思い出したくて

僕も隣にいてくれたらそれでいいし

目も合わせずに呟く君といたいな


君の19の誕生日は

僕の誕生日より嬉しかった

経験もセンスもないプレゼントを

あれから毎日使ってくれていた


土砂降りの雨がとても綺麗だった

嫌いなトマトが少し美味しかった

初めての旅行先は近場だけれど

大冒険した気分だった


初めての恋を二人語った夜に

残念な失恋話を聞いてもらった夜に

初めてを捧げた小さな夜に

二人寝過ごしたいつもの昼間に

書き綴った小さなノートを見返せば

恋愛小説を読んだ後みたいな気持ちになった


忘れないように書き綴ろう

君の家から聞こえた新聞配達の音

忘れないように書き綴ろう

君の好きな色は今日の青空みたいな色








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