愛猫

僕の家にはかわいいメス猫がいる。白が多めの三毛だ。名前は「眠眠(ミンミン)」だ。ずっと寝ているからだ。僕たちは彼女をミンちゃんと呼んでいる。何歳かは不明だ。江戸川区で保護されたらしい。シティガールだ。

5年前、動物の保護団体から譲渡してもらった。僕は彼女を写真を見た段階で「この娘だ！！」となった。子猫でもないし、ずっと風邪(猫は風邪が治らないらしい)で目やにもひどいし、一般的な基準でいうとあまりかわいくないのかもしれない。でもかわいい。不思議な魅力がある。

あと、そんなに甘えないし懐いても来ない。抱っこするとすごく嫌そうな顔してガブっと噛んでくる。ストレートに難しい性格だ。ユーチューブでバズりそうなかわいい猫ちゃんではないのだ。だけれども、僕は額をよしよししたり、クビのあたりをモフモフしたり、ウザい飼い主なのかもしれない。

彼女、姿形は猫だけど、中身は猫じゃないんじゃないか、とか思う。たまに人間のような表情をする。目やにのせいなのか、劇画みたいな顔になる瞬間、あれは一体何なんだろう。たまたまか。心霊マンガの「うしろの百太郎」に出てくるキャラクターの霊能犬のゼロみたいだ。分からないかな？ネットで一度調べて見てほしい。

うしろの百太郎でふと思いだしたが、動物には霊が見えるとか何とか言われたりする。そういう意見になるのも分からなくもない。理由が分からず騒いでいる時が多いからだ。

例えばでいうと、夜の10時くらい何があるでもなく「クウン」という奇声を上げて家の中でダッシュする。たいがい僕たちが布団に入ったくらいだ。真剣にやめて欲しいと思うが、悪い霊を退治してくれてるならば感謝だ。でもただただ奇声を上げてダッシュしただけであろう。そしてひと騒ぎしたら、静かに僕たちの布団に移動する。こうして僕たち家族は朝まで川の字になって寝ている。

彼女はそんなヘンテコな猫ちゃんではあるが、3歳の娘にちょっかいを出すことはまずない。娘が新生児の頃からそれはない。たぶん、赤ちゃんだとわかっているんだろう。ストレスになっているかもしれないけど、優しいし偉いなと感心している。まあ、僕はすごい噛まれるが。。

とにかくミンちゃん、好きだ！！それだけ。ずっと元気でいてほしい。あと、脱走しようとするなよ。車やら電車やら危ないものばっかりだしね。ずっと家でゆっくりしておいてほしい。

ブルーハーツの「あの娘にタッチ」を鼻歌で歌ってしまう。そんな3月初めだ。まだまだ寒いけれどウキウキしたい。もう春だ。