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ゲームプランナー入門講座#1-企画書の作り方基本編①

前回の記事で書類選考における企業が求める企画書について、お伝えしました。

今回は、「企画の出し方-基本編①-」をお伝えします。

本屋に行ったりネットで検索をすると
いろんな人が、書籍やWebサイトに企画やアイディアについて記載していると思います。
どの情報を信じたらいいのか?
どれから手を付ければいいのか、わからない学生もいるでしょう。

僕もどのように企画を考えればいいのか?最初はわかりませんでした。
ゲームの専門学校で学び、ゲーム会社に入社して、実際に経験を積み、また本やセミナーで学び
学校で企画書の授業を行い、どのように伝えれば企画を考えることができるのか?
試行錯誤してたどり着いた、現在の最適解をお伝えしようと思います。

企画の出し方に正解はありません。
人によって方法は変わってくると思います。
僕も来年には違う思考法になっているかもしれません。
いろいろ試しながら自分なりの思考法を身につけていただければと思います。

さて、ここからが本題です。

企画とは、新しいゲームやサービス・商品を考えること

新しいゲームやサービス・商品を一言で表すと何になるでしょうか?
「新しいアイディア」となり、
「新しいアイディア」を考えることが、
ゲームの企画を考えるということになります。

アイディアを作るための思考法

闇雲に考えても、アイディアを思いつくことは難しいと思います。
そこでアイディアを思いつくために、そもそも「アイディア」とは何なのか?を考えて行きたいと思います。

アイデアの作り方」という本で
アイデアとは

「既存の要素の新しい組み合わせ」

と書いてあります。
この本は、1940年代に出版された本です。
かなり古い思考法となりますが、今現在でも通じる思考法となります。
具体例を出すと

・ガラケー+iPod=iPhone
・写真+SNS=Instagram
・動画+SNS=You Tube
・音声+SNS=Clubhouse

現在にある商品やサービスは様々な組み合わせで出来ていることがわかると思います。

既にある商品・サービスの組み合わせが新しいアイディア

ゲームは面白いを提供するサービス(商品)です。
なので新しいゲームも既存の要素の新しい組み合わせで考え出すことができます。
ただ単に要素を組み合わせるだけでは、ゲームの企画にはなりません。

組み合わせる方法があります。
元ナムコのプロデューサー中村 隆之さんが考案した
手段目的構造フレームワークというものです。
http://pdblog.play-app-lab.com/?p=540

 「●●を□□して(手段)、××を△△する(目的)のゲーム」


手段+目的で組み合わせればゲームの企画になるという考えです。

手段+目的がゲームのコンセプト

味方を引っ張って、モンスターを倒す=モンスターストライク

味方を引っ張って=手段
モンスターを倒す=目的

となります。
手段+目的で考えるとゲームの企画になるというものです。

さらに分解すると
味方を=名詞
引っ張って=動詞

モンスターを=名詞
倒す=動詞

となり、名詞と動詞の組み合わせとなります。

名詞と動詞の新しい組み合わせが「新しいゲームの企画」

では辞書から名詞と動詞を抜き出して、ExcelやSpreadsheetで組み合わせれば、
簡単にゲームの企画が思いつくのではと思った人もいると思います。
僕も思って実際にやってみました。

すると全然ピンとしたもの、
手応えがある企画が出てこないんですよ。
なんでだろうと考えると

アイデアの作り方」では

これらの資料を咀嚼する

と書いてあります。
ただ単に辞書にある言葉を抜き出しただけでは、咀嚼したことにならないのです。
ではどうすれば、咀嚼したことになるのでしょうか?

自分自身の経験からアイディアは生まれる

面白かったゲームの要素はなんだろうと考えること
このゲームのコンセプト(手法+目的)はなんだろう?と自問すること
頭の中で「手法+目的」を言葉にすることで要素を咀嚼することができます。
咀嚼した要素を手法+目的という形で組み合わせることで、
ピンとくる、これ面白うそうと思えるゲームの企画が出てきます。

面白かったゲームを手法+目的で言葉にする

自分が遊んで楽しかった・面白かったゲームを、手法+目的で一言に表してみてください。
これがゲームの企画を出す第一歩となります。
そしてゲーム研究(分析)の第一歩となるのです。
まずはさまざまなゲームを一言で表して、
ゲーム研究を行い自分の経験・知識としていきましょう。

経験・知識を蓄積することでさらに良いアイディアに

例えば、昔読んだ本その当時は理解できなかったけど、
今読み直すと理解できたという経験ないでしょうか?
またはスポーツで最初から難しいプレーって出来ないですよね。
最初は基本を覚えて、それから応用して、難しいプレーが出来るようになる。
ゲームの企画も同じで、最初から完璧な企画書を作れる人はいません。
まずはゲームの企画を考える基本である「手法+目的」を使って
既存のゲームから学びましょう。


次回は、「企画の出し方-基本編②-」をお伝えします


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