檸檬大福

兼業主婦|経理。美術短大卒。読書と散歩と柑橘系が好き。2020年5月第1回「キナリ杯」…

檸檬大福

兼業主婦|経理。美術短大卒。読書と散歩と柑橘系が好き。2020年5月第1回「キナリ杯」からnoteを始めました。更新できていませんが、今も書いてます。【アイコン作:MAKINO Art Studioさん】

最近の記事

「銀河鉄道の夜」は、「わからない」を乗せて走る。

「かなしい」が、繰り返されるところが、この作品の最大の魅力だと思いました。 たとえば、遠くに光る夜汽車、 夏の夜空の花火、 夢の国のパレード。 とても美しいものを目にしているのに、たまらなく切なくなるのはなぜだろうと、思います。 「銀河鉄道の夜」も、美しいのに「かなしい」。 その、理由を知りたくて、課題図書にこの本を選びました。 キリスト教の教会の「ステンドグラス」は、教義を絵にして、分かりやすく人々に伝える役目がある、といわれます。 童話に乗せて、教えを染み込ませようと

    • ハチミツレモンが、しみる。

      中学生のひとり娘は、年相応に反抗的で、私との口喧嘩が絶えません。 おとといも、ささいなきっかけで始まった、口喧嘩のラリーが長引いて、娘は喉がガラガラに。 楽しみにしていた、中学校の宿泊行事を控えていましたので、 学校指定の「健康調査票」の項目が頭をよぎりました。 【風邪の症状がある場合は、参加を見合わせていただきます。】 急に、体温計で熱を測りまくる娘。 何回も、平熱を確認しては、 「のどが痛いから、私、風邪ひいたのかな?」 「これから、熱が高くなるのかな?」 と、しおら

      • 「世界は夢組と叶え組でできている」を読んで、思い出した夜の話。

        私が、この本を手にとったきっかけは、テレビ番組「セブンルール」だった。様々な仕事で輝いている女性を取材し、その人が大切にしている「7つのルール」を紹介する番組だ。 「世界は夢組と叶え組でできている」の著者「桜林直子さん」は、クッキー屋さんの運営者として、2017年11月に出演していた。 番組で紹介された内容で印象に残ったのが、「スタッフに「夢組」と「叶え組」を組み合わせる」というルールだ。 たとえば、「将来お店を開きたい」など、「やりたいことがある」のが「夢組」なら、「や

        • 長靴とラーメンの話。

          実家を建築中だったころのお話。 「おもしろい話」といえば、いつも頭に浮かぶ。 「晴」「雨」2つの話がある。 私の実家は、東海道線の最寄り駅から、自転車で20分くらいの場所にある。 河川に挟まれた地域で、明治初期に治水対策されるまでは、度重なる洪水に悩まされたと伝わる場所だ。 小高い堤防にかかる橋を渡った先が、私の育った地域だ。 その橋の「落成式」に出席し、幼稚園のクラス全員で撮影した写真が残っている。 私は、橋を渡る時に見える、水田が広がる景色が、大好きだった。 橋

        「銀河鉄道の夜」は、「わからない」を乗せて走る。