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花を想う。
僕は花が好きだ。
漠然とそう思う。
理由はなんだろう。
俺はひとりじゃない、もう少し頑張れる、
って思わせてくれるからかな。
最初に好きだと思った花はコスモス。健気でいてかつ、どこか儚いと思わせてくれる、そんなコスモスに魅せられてしまった。群れを成して風に揺られる様はとても可愛くて、思わず撫でてしまいたくなるほど。
それから僕は花をはじめ、様々な植物たちに目を向けるようになった。
例えば道端に生えている可憐なタンポポ。太陽を振り向かせるのはこの私、と言わんばかりに茎を伸ばし、綺麗な黄を見せつけてくる。僕は見かけるとつい、頑張れと応援したくなる。小さいながらに努力しているタンポポや風に乗って旅立つ種たちには、きっとたくさんの人が勇気や希望を貰っているはず。
例えば水辺に凛と立つツユクサ。スラッとした葉、先端にちょこんとある青紫の花弁。湖にでも佇んでいるかのような身のこなしに思わず目を奪われる。しかしそれでいて懐かしくも感じさせる、実家のような安心感とのギャップ。惑わすような視線は魔性の女と疑いたくなってしまう。
健気に、そして真っ直ぐに生きている花々を見ると少し心が豊かになる。
普通の日常はいつでも
非日常を覗かせている。
あとは僕らが覗くだけ。少し足元に目を向けて、矮小ながらに訴えかける彼らに思いを馳せてみるのはいかがだろうか。
僕ら人間に生き様があるように、花や植物の数だけそれらには生き様がある。僕らがそれに気付くことで、彼らに気付かされることがあることに気付けるのかもしれない。
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