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カウンセラーさんにお礼を言いに行ったらひどく傷ついた話

Q:「ひとことお礼を言いたくて」と予約する相談者の本心って?


◆【
カウンセリング初回】

PTA関係のいやがらせにひどく傷つき、耐えかねて子供の通う学校のスクールカウンセラーさんに相談しました(カウンセリングなんて初めてでした)


初回は50分ほどの面談。親身に話を聞いていただきどうにか気持ちを落ち着かせることができました。



◆【その後】

カウンセリングは一度も受けず、いやがらせの当事者と同じグループでしたがなんとか係をやり終えました。

心の底で「PТAすべて終わったらカウンセラーさんに挨拶に行こう!」と、それだけを拠り所にしてがんばることができました。


◆【最後のカウンセリング】

ようやくPТA役員の仕事は引き継ぎを含め全て終わりました。


スクールカウンセラーさんの元に「終わりました!支えになってました!本当に感謝です」って報告できるときがやってきたのです。


私は嬉しい気持ちで予約の電話をしました。


カウンセラーさんが心配しないように「相談事ではないんです。一言ご挨拶がしたいんです。直接伺ってお話ししたいので予約を取らせてもらえませんか」と伝えました。


空いているコマに予約を入れてもらい、その日が来るのを楽しみに待ちました。


◆当日

相談室に入って、
「終わったらこうしてご挨拶に来ようとそれだけ思ってがんばりました」と私がにこにこしてカウンセラーに言うと、彼女も笑顔でねぎらってくれました。


椅子に座って向かい合ったところで、カウンセラーさんが言いました。
「あの、ごめんなさいね。今日お時間少し短くなってしまってもいいですか? 25分くらいで? 生徒が一人相談入ってしまって」(たしかこんな風なことを)


もちろん私は「ああ!はい大丈夫です。今日はお時間取っていただいてありがとうございます」というようなことを返しました。本当にそう思ったので。


そして、ぽんぽんと話をしました。


例の嫌がらせをした人からまた見当違いな詰問をされ腕を捕まれ本当にいやないやな思いをしたこと。


「相談の場所があるだけで救いになってるってすごいことですね」とか。


「スクールカウンセラーをしているあなたにもスーパーバイザー的な人は付いてるんですか」とか(付いているという答えだった)


なぜこんな質問をしたかというと、たくさんの悩みを聞くカウンセラーさんがへとへとになったら嫌だなと気にかかっていたから。


短い時間でした。


「とにかくおかげさまでなんとかやれました。ありがとうございます」と時計を見ながら締めくくるように言って私は席をたった。


するとカウンセラーさんもドアに向かいながら、
「悩みや愚痴など嫌なことを聞くのがほとんどですから。お礼を言いにきてくださるのはすごくうれしいです」と笑う。


それは良かった!と思った。


男子生徒が廊下の壁にもたれて順番を待っていた。私はその場をすごすご後にした。


◆ひどく傷ついて立ち尽くす

学校の門を出て家の方に歩き出したとき「なんか違う」と微かに思った。

なんか違う、なんか違う。

こんなはずじゃない。

こんなあっという間に?

次の人が待ってるから短めに?

だんだん胸がどきどきして、がっくりして、歩くことができなくなってしまいました。


ものすごく傷ついている

私はすごく傷ついていて

なんか心から血が流れているような傷つき方で

愕然としてしまった


来なければよかった

「挨拶に」なんて言ってこんな所に来なければよかった


おかしな話かもしれませんが、カウンセラーさんのところに来たせいでバッサリ傷ついている自分がいました。

明らかに来ない方がよかった。わざわざ傷つきにきたようなものでした。


泣きたい思い

もう一度戻ろうか、、、それはできない

家に帰る?、、、帰る気力なんてない

どうにもならなくなって

足を引きずるように家になんとか帰りました


◆「自分の心」って自分にもわからない

カウンセラーさんに挨拶に行くのがうれしかったのは間違いない。

でも心の奥は違っていたのではないか?


まだ癒えてない傷がやっぱりカウンセリングを求めていたのではないか?

……そんな風に思います。

カウンセラーさんに対して「もう終わった。大丈夫!」という素振りを見せて「感謝だけ伝えたい」と、、、自分の気持ちを正しく把握しているつもりでした。

でもそれは表面的な気持ちで、奥にあるのは「ため込んだ傷を最後にどこかに持っていって癒されたい」という強い願いだった。


きっとそうだと思う。

だからお礼なんて電話でも済むことを、一コマ予約して足を運んで話そうとしてたんだ。

潜在意識がちゃんとそうしてたのだと、振り返ると辻褄が合う。


◆カウンセラーさんにもわからなかった相談者の心理

わかれ!と言うのも酷ですか?


でも、、、
当日いきなり「時間減らしていい?」とか
「いつも相談ばかりだからお礼はうれしい」とか
カウンセラーさんも明らかに純然たるお礼だと思ってた


本人すら気づけないことなんか、気づいてはくれないものでしょうか?


別のクライアントのために私の時間が減らされたのはきついことでした。「あなたはいいでしょ、短くて」と。拒絶されたような、邪魔にされたようなみじめな気持ち。


後になって急激にがっくりきました。


私は弱っていたんです。お礼と言いながら、本当は相手をしてほしかったんです。カウンセリングなど必要ない丈夫な私ならそんなことにはなりません。


から元気出して遠慮してしまう性分が「相談」という直球ではなく「お礼」程度に縮小するよう操作してたのかも。ばかみたい……。

カウンセラーさんがそこに気づいていてくれたなら、、、


なかなか難しいことだと思います。多くを要求しても仕方のないことです。


自分の心の弱り具合を自分で適切に把握するのがいかに難しいかという話でした。

カウンセラーさんにも少し参考になれば。

おわり



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