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前世

オンラインライブの後すぐに書いたものの投稿してなかったもの。改めてBlu-rayで聴いて噛み締めた。


人が今何を考え、どう行動するかは、過去の人生に規定される。人は人生の中でたくさんの他者と関わり影響されている。今なお影響され続けている。人を取り巻く環境こそが人となりとなる。

この人生に前世なんてものがあるなら、前世によってこの人生はすでに方向づけされてしまっているんだろうか。

私はきっと前世に固執してしまう方なのだろう。過去の自分に影響されたことにして、縋って。空っぽじゃなかった自分になりたくて。

愛する人がいたならば、約束を誓った友がいるならば、その思いを引き継ぎたい。まあ、そんな良い人間だった気もしないので償いや業を背負うことになりそうな気がしている。結局何もできないに違いない。


ヨルシカの「前世」というオンラインライブを見ていました。コンポーザー兼ギターn-bunaさん、ボーカルsuisさん+サポートでアコースティックギター下鶴さん、サポートベースのキタニタツヤ、サポートドラムのマサックさん、サポートキーボードの平畑さん。前回までもいたメンバー。



今回はacoustic編成なのでストリングス部隊がいた(バイオリン2ヴィオラ1チェロ1)

弦楽器は良い。弟がヴィオラ弾きだったので家にヴィオラがあったし!(弾いたことはない)

話は逸れるけど、最も推しているELTのアルバムの話をしよう。ACOUSTIC  LATTEというアルバムが好きです。弦楽器に触れた、好きだって思えた1番のアルバムなんだ。ゆっくりとしたテンポに編曲されて歌詞を噛み締められるからさ。

ACOUSTIC : LATTE  2005-02-16release

なんかリリース日見てギョッとしたね。16年前ですか………そうですか………


ライブの待機画面でシュモクザメが泳いでいる背景で、とても心が昂りました。でもまさかライブ会場がそこだとは思わなかった。八景島シーパラダイスという水族館。水族館でライブとはPVを見ているような感覚になる。おしゃれな雰囲気だった。行ったことがないところだったので今度行きたい。

水族館というのは気に入った水槽を見つけたら一日中見ていられる。


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開幕、ストリングスから始まって何なに?何が始まるんや???ってドキドキした。

suis さんの声に合わせて響く鍵盤の音、そしてストリングスが乗ってくる。

モザイクがかかっているもののsuisさんの歌う姿は美しい。藍二乗。水槽の深い青とアーティストのシルエットが印象的だった。影というものに強烈に惹かれる自分がいる。想像の余地を残すことは非常に重要なことなのである。反芻するたびに自分なりの解釈ができる。


続いて、パーカッションでリズムを刻んで始まる。「だから僕は音楽を辞めた」

アルバムでいえばタイトル曲であり、最後の曲。最初からクライマックスだ!

幸せな顔した人が憎いのは

の「憎いのは」の部分を詰まりながら歌うsuisさんの歌い方が好き。

間違ってないだろ

あたりのボカしたsuis さんの裏のホシエイが好き。マダラトビエイが1番好きなんだけれど、その構図が美しすぎてときめいてしまった。


雨とカプチーノ。

イントロ前リズム取ってるナブナさん………

改めて言うが、ナブナさんがすきだ。作る音楽のことを1番好きになった訳だけれど、今じゃ彼の一挙手一投足全てを焼き付けたい。今ではなかなか弾き語りをする機会も無くなってしまったけれど、歌声も聴きたいな。上手い下手ではなく癒しというジャンル分けになるだろうか。姿を見るのは1年ちょっとぶり。大好きだなあと思いました。

Suisさんをクローズアップしながら水槽を見る視点好きだな。

映像が演奏者の手元、俯瞰、水槽と切り替わっていって楽しい。

n-bunaさんのギターソロパートが好き。


パレード。

ひとりぼっちのパレードを。このご時世に響くね。

元々テンポがゆっくりめな曲は違和感なくストリングスが溶け込むね!お魚たちの姿も映える。ここら辺からほんとに世界に引き摺り込まれてお魚になってしまったかんじすらある。

ベースのキタニさん髪型でわかりやすいなあとか思った。



ちょっとインスト演奏を挟んで「言って。」

今のYouTubeのアカウントのアイコンにもなってるし、代表曲と言えると思う。PVかわいいよね。

Suisさんの声がちょっと少年ボイスに聞こえてよき。。

コンセプトアルバムが出る前の曲だけど、確実に大事な曲。大好き。

パーカッションパートでsuisさんが立ち上がる。背景が水槽から少し離れた部屋に。「ただ君に晴れ」

カラオケといえばこれって感じ。歌いやすい大好きな曲。テンポをかなり落として、歌い方を変えてる。テレビの画面越しに映るナブナさんのギター。小窓越しに映る水槽。

感情がめちゃくちゃに入ってしまう。あああああああああ。

サビのためる部分が特に良い。「君に〜、、、晴れ〜」めちゃめちゃ好き。「夜が、、咲く〜〜〜」

手拍子のところタンバリンがシャンシャンなってるのも優しい音で好き。

素晴らしいアレンジ。


画面が砂嵐になってヒッチコック。ここで白黒の世界に。いろいろあるけどナブナ節が効きまくってる曲だよね。厭世的な気持ちを静かに強く訴えかけてるけど救いを求めてる。

先生人生相談です、この先どうなら楽ですか。

間奏でナブナさんのギター

ヒッチコックというワードで水槽に艶やかな色がつく


青年期、空き巣。(インスト)

この曲かっこいいよね。転換で時計が回って水槽のタイムラプスっぽいのが見られる。suisさんの水槽への帰還。照明が赤緑系に変わった。



春ひさぎ。盗作からだね。間奏のストリングかっこいい。

水槽のどぎつい色。赤と緑が春の嵐っぽい雰囲気。照明が所々ピンク色で桜散るって季節。


アップテンポな「思想犯」という曲がここでくる。

ガラスを叩きつける音、何かの紙を破くこと さよならのあとの夕陽が美しいって 君だってわかるだろ

この辺りのワードチョイスは本当にナブナさん変わんないな、好き。サビ前に1番好きなワードがあるなって思って聴いてる。高まって、高まって、からさらにその情景を膨らませるサビに繋がっていくんだよ。

ヨヒラだったりさよならワンダーノイズだったり夕暮れ、後悔、君と僕だったり過去のなぶなさんが重なってきて、そこにsuisさんの声で表現されていく。ボカロの切なさとはまた違っていいね。


花人局(はなもたせ)

盗作から。イントロからサビで強いと感じる。

サビの感情爆発感がやばい。重い曲だよなあ。この曲はMVが上がってないね、めちゃくちゃ良い曲だと思う。重くて切なくて。



新曲。ライブ後にアップされたMV。欅(けやき)を桜に見立てる曲。もともと夏、花火、夕景と別離を結びつけた曲がすごく切なくて良いなあと思っていたんだけれど、今作では春。花の散りざまの喩え、すごく美しく儚いね。別離の新たな切り口。


海底、月明かり

インスト。ここで再び転換が入ってSuisさんが再び水槽前に戻ってくる


ノーチラス。

小説『海底二万マイル』から着想の曲。この曲発表の後、原作読みました。ノーチラス号に乗っての長い旅、ワクワクしたよ。

ここで前アルバムに戻ってきた!クライマックス感が高まってきたね

最期へ続く旅を受け継いだエルマの返歌。


エルマ

優しい穏やかな始まり方。

エイミーからエルマに宛てた最大の愛のうた。夏草が邪魔をするって歌詞にハッと気付かされちゃうよねえ。


冬眠。

負け犬にアンコールはいらないから。夏曲だと本人が断言してた曲。いつまでもいつまでもこの思いが続くように。死んでしまっても。エルマの後に持ってくることでその意味づけがより明確になった気がする。前世ってそういうことかーーーーーー。

最高のエンディングだった。ナブナさん含め全員が最高潮のまま。


ありがとうございました。


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