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憂鬱

 学校のプールの開放は昼前に終わってしまう。ジリジリと音がするほど暑い帰り道、ビーチサンダルの足元から変な声がした。私の親指の爪のすき間から生まれたソレは生まれた途端、半透明の体をくねりながら次々に燃えるようなアスファルトに落ちては悲鳴を上げた。ソレは地面に触れた瞬間、耳障りな断末魔と共に蒸発ししまうようだ。公園は暑すぎるからショッピングモールのフードコートへでも行こうかな。五百円玉分のお昼ご飯の調達も必要だ。
 長い長い夏休みはまだ始まったばかりだ。

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