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Goryoクラガンの完全ガイドブック ~デッキ紹介~

はじめに

私には十分な時間があった。




そんな私の前に突如現れた『Goryoクラガン』。
それは、今までのクラガンの爽快感を失わないままに新たな快感(=御霊グル谷orエムラ)という気持ちよさまで手に入れたクラガンだった。
ひたすらMOを回すという日々を繰り返し、私は恐らく、世界で一番このデッキを回すことになった。
この記事を皮切りに、MTGの中で最も面白いデッキの一つである『Goryoクラガン』について、これでもかというくらい語り尽していこうと思う。

私事ではあるが、現在は諸事情があって時間がたっぷりある。しかし、もう少し経つと別の事情でMTGに使える時間が減る予定だ。私の、クラガンに対する想い全てを記事に載せることで、世界のクラガンウィッカーの役に立ちたいと思っている。また、クラガンを触ったことのない方が始めてみようと思えるような記事にしたいと思っている。

それでは、長い旅になりますが、第1回の記事に参ります。



クラガン初心者向け ~デッキの紹介~

2023/8/1 現在、指輪物語のカード達によって定義されるモダン環境で私が選んだ75枚がこちらになる。

メインボード
サイドボード

デッキリストは https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/570800/show/ でも確認可能です。

※これまでの細かな調整の変遷は
 https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/result?player=NIKKUNIKU 
で確認することができます。

さて、まずは「クラガンって何?」「どういう動きをするの?」というクラガン初心者の方へ向けたデッキ紹介だ。

デッキの動き

元来、『クラガンウィックシュート』というデッキは、赤緑を基調としたビートダウンに《クラガンウィックの死体焼却者/Cragganwick Cremator》という暗器を仕込んだデッキだった。

2年前のクラガン

自身の手札をクラガンと《ヤーグルとムルタニ/Yargle and Multani》のような高パワーのカード(通称:砲弾)だけにすることで、クラガンのETBで砲弾を相手の顔面にシュートすることができる。

クラガン出す→無作為(笑)にグル谷を捨てると18点ダメージ

毎回、手札を砲弾のみにすることは簡単ではないが、例えば苦手なデッキ相手に"50%で勝つ”という状況を作れることは恐ろしいことである。また、シュートが決まった爽快感や非確定シュートのギャンブル感から、"信者" のようなプレーヤーを生み出している一種の宗教性を持つアーキタイプである。

使ってみな、飛ぶぞ。

さて、赤緑クラガンは、デッキ本体がビートダウンデッキだったが、『Goyroクラガン』はその名の通り《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》コンボも搭載したコンボデッキである。

一般御霊はエムラだけでなくアトラクサも

私は、しばらく赤緑を基調としたクラガンにこだわりを持っていたが、いざ使ってみると『Goyroクラガン』は天才的なアイディアに溢れているデッキであることが判明した。


《不敬な教示者/Profane Tutor》と《ウルザの物語/Urza's Saga》の相性が良いと思っていたプレーヤーはこの世に何人いただろうか。

!?

実はこの2枚、「4ターン目に無料でサーチが可能」という意味で非常に良く似たカードなのだ。
実際、よくある動きとして「2ターン目にサーガをセットしながらチューターを待機」すると何が起こるか考えてみよう。

4ターン目に《不敬な教示者/Profane Tutor》から足りないコンボパーツを探しつつ、《ウルザの物語/Urza's Saga》から《地獄料理書/The Underworld Cookbook》を確定サーチできるのだ。
御霊コンボは3枚コンボ(ディスカード手段+御霊+砲弾)であり、そのうちの2枚が手に入るとなれば、4t目にコンボが揃う確率は非常に高いだろう。(チューターで御霊or砲弾の足りない方をサーチできる。)
また、クラガンコンボは2枚コンボ(クラガン+砲弾)であり、どちらか一方が手札にあるだけでチューターから揃えることができる。また、《地獄料理書/The Underworld Cookbook》はクラガンのETBのスタックで不要牌を切ることができる非常に大きな役割を持っている。

いずれのルートを取るにしても、4ターン目に"無料で"カードが集まってくる《不敬な教示者/Profane Tutor》と《ウルザの物語/Urza's Saga》は『Goryoクラガン』という最強アーキタイプを生み出したカード達であると言える。
最初に気づいた人って、構築段階で気づいたのか、使っているうちに相性の良さに気づいたのかどっちなんだろう…。

※近年のMTGでは《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》が暴れ回っている。寓話が強い理由は各章の能力もあるが、根本的には英雄譚の持つ性質「マナの先払い=無料で動くターンがある」ことであると私は考えている。

ちなみに、上記の例は決してMAXの上振れではないことは伝えておく。上振れた場合は、そもそもチューターが不要で最速2tでエムラやグル谷が走ることになる爆発力を持っているデッキである。

2キル発生トリオ

…さて、ここまで読んだアナタは「クラガンより御霊の方がつよくね?」と思っているかもしれない。

その思いは概ね正しい。最速は間違いなく御霊ルートである。しかし、クラガンコンボには「妨害することがかなり難しい」という大きな利点が存在する。

御霊コンボとクラガンコンボ、それぞれを妨害する手段を考えてほしい。御霊コンボは、ほぼすべてのデッキが取っている墓地対策に引っかかってしまうが、クラガンコンボはハンデスとカウンターにしか引っかからないのだ。(《救済の波濤/Surge of Salvation》と言った人は御霊で踏みつぶします。《激しい叱責/Dress Down》と言った人はブラフのクラガンで切らせてからコンボ決めます。)

今はなぜか宇宙しいたけエムラ様も、場に出てしまうと0マナや1マナで追放される時代なので、メイン戦からクラガンの出番は多いにあると思ってほしい。クラガンコンボは砲弾が場を経由しないことが最強たる所以だ。『Goryoクラガン』は全く軸が違う2つの強力なコンボが同居し、必要に応じて適切なルートを《不敬な教示者/Profane Tutor》で選べることが強みなのだ。

宇宙しいたけ料理人達


カード紹介

デッキの動きを簡単に紹介したところで、各カードも簡単に紹介しておく。
基本のマナ基盤は割愛して、まずはメインボードから。

指定はクラガン(シャーマンor巨人)
クラガンをカウンターから守れ
サイドにも1枚とっている
料理書をサーチする脆い土地
トークンは出さないことも多いがトークンで勝つこともある
すべてが面白いカード
みんなのアイドル
みんなのアイドル②
好きな人は頭が悪いと思います
私は大好きです
みんな大好き宇宙しいたけ
プロテクション(有色)にエラッタおなしゃす
デッキに合ってない?
オークにはオークだよ
サイドにも2枚で4枚体制
入れなかったりサイドアウトしたりして何回負けたことか
もう抜かないと決めました
こいつの真骨頂はターゲットミー
置物を使わないディスカード手段は超大事
調整するにつれて増えていき結局4枚
猿を焼いたり顔面にぶつけたり
カーンを落とすことも多いカード
単発の墓地対策や打ち消しは2枚引いたら乗り越えられる
軽すぎ強すぎカード
こいつの待機は何よりも優先するのが基本
《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》だけはほんまやめろ
コストにマナが掛からないのが偉すぎる
クラガンの命中率がUPするのは感涙もの
ありがとうクビにしたasmoさん
環境にオークがいても強いものは強い
無料でカードを捨てられるんですか!?

以下、サイドボード

サーガから持ってくる墓地対策
《虚空の力線/Leyline of the Void》を置かれてたらドローできないので注意
最初はハンマー対策だったけど今はサイ対策
0でも1でも自分に影響がある可能性アリなのであまり気に入ってはいない
カイブッティも採用していた
オムナス・シェオル・ドライアド・不死激情を落とせる1枚
美しい
土地コンボよりは多色を咎めたいカード
サーガと月を併用したのは私が世界初という説?
こちらは明確に土地コンボへの解答
アミュレットとトロンに入れよう
サイには入れるけど意外と使いづらい
《ダウスィーの虚空歩き/Dauthi Voidwalker》を確実に処すカード
2枚くらいがちょうどいい
枚数で宗派が分かれる最強の墓地対策
メインに入れてもいいのではと思うくらいに汎用性が高い
何かしら刺すカードはある
このための緑
基本的には相手のサーガを潰したいカード
バーン相手にも入れます
サイ対策
自分のチューターも引っかかるので気に入っていないがサイがつらい

現在の75枚にはないが、実績のあるカードも紹介しておく

すべてが噛み合った能力だが、オークがストレスで一度抜いている
メインに入れる力は十分にあるカード
個人的にはすごく入れたいカード
ターゲットミーのセラピーの気持ちよさはすごい
オークとレン6、せめてどちらかだけなら採用したい
ハンデス好きは十分採用の価値アリかと
私はターゲットミーで砲弾を落とせないので入れていません
24枚目の土地として検討の余地アリ
今は猿が少し減っているので入れていない
意外と追加コストが重い
入れるならオークを多めにしたいか

おわりに

まずは簡単にデッキの動きやカードについて紹介した。クラガン初心者の方が興味を持ってくれればうれしい限りである。

次回からは、中級者向けに各アーキタイプ毎の戦い方やサイドボード例を紹介することになる。(最初の7回分は、以前UPした記事を指輪環境に焼き直したものとなる予定。)

次回予告

vs赤黒不死

 次→(https://note.com/lelougelion09/n/nfcc6b796a92f

<追記>
クラガンのDiscordサーバーが立ち上がっています。サメイシさん(@smis55674)に感謝です。少しでも興味があれば、是非参加してみてください(^o^)
https://twitter.com/smis55674/status/1695640350705304057


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