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咽のつかえは〇〇かも

年末に漢方薬局を営む友人からお屠蘇(屠蘇散)をいただいた。

新年は邪気を払い、新しく蘇るような気持ちではじめたい。

ところで蘇という字は蘇葉、紫蘇にもつかわれ、香蘇散という方剤が有名だ。

何もないのに咽のつかえ感を訴える患者さんはよくいる。

何もないので余計に不安になってしまい

あちこち検査にいかれたりする

咽のつかえ感は東洋医学的に

「気鬱」として対応していくと

少しは解決にちかづくかもしれない。

同時に抑うつ傾向などあればより「気鬱」の可能性が高い。

いわゆるうつ病とは少し区別して

咽にいくつも通っている経絡が喉だけでなくどこかで交通渋滞をおこしていると考えるのだ。

胸脇苦満(季肋部のつかえ感)やゲップや排ガス、お腹の膨満感なども気鬱のサインとなる

寺澤捷年さんは著書「和漢診療学」で

気鬱のファーストチョイスの漢方方剤として香蘇散や半夏厚朴湯をあげている。

香蘇散は冷えはともなわず、太陽病といって風邪のひきはじめくらいの時期の浅い段階に対応していて(慢性的な症状にもよい)

頭にものをかぶせられたような鬱陶しい感じや腹部にガスが多く気分がすぐれないときなどに使われる。蕁麻疹にもよい。

鍼灸では太陽病として太陽膀胱経を調整しても良いし、喉へ向かう経絡を調節しても良いだろう。

もちろん、抑うつ傾向が重ければ、心療内科や精神科のドクターへのリファーが大切だが、蕁麻疹を治す処方が咽のつかえや抑うつを治すというのは面白い。

面白いというのは大切で、気鬱で詰まった

流れをかえるのは案外、面白さや笑いのも

つ気だったりするかもしれない。




















 




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