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トリガーポイント治療

たとえば肩や腰の痛みなどで、痛みはあるものの、画像診断や血液検査で異常がみられない場合、「筋・筋膜性痛症候群」(MPS)という捉え方はとても便利です。
筋肉の硬結、トリガーポイントをターゲットにするアプローチが功を奏することが結構あります。
以前勤めていた整形外科クリニックでのエピソードです。
「肩こり」を耳にはすれど何なのかがわからない、長年にわたる頭痛に悩まれていた方が、あるドクターに肩こりからきてるのでは?といわれ、紹介でいらして私が施術で担当したのですが、「そこそこ!肩のそこを押されると頭に響きます!不思議!」とおっしゃって、帰る頃には頭痛がスッキリとれて、もっと早く肩こりに気づけたらと、びっくりされていたのを思い出します。
この方が押されてそこそこ!とおっしゃられたポイントが銃のトリガー、引き金のように頭痛のトリガーになっているというわけです。
このような「筋・筋膜性痛症候群」(MPS)の捉え方は、骨と神経のモデルから痛みを捉えがちだった従来の整形外科的な世界観から、鍼灸など伝統医学的な世界観への接近のように私は感じますが、難しいことはさておいて、痛みなどで困っている方にとっては、重篤な疾患の可能性を除外したのちに、「筋・筋膜性痛症候群」(MPS)というアプローチがある事を知っていただいて試してみる事をおすすめします。自分の体に症状を良くする鍵があるというとらえ方は、セルフケアにも馴染みやすく、患者さんにとって自立的で依存しにくい治療法だと思います。




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