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【音楽ジャンル】Synth-Punk(シンセパンク)について

あるのか無いのか曖昧な、蜃気楼みたいなジャンルSynth-Punk(シンセパンク)
Spotifyでプレイリストを作ってみました。Screamersみたいな代名詞的なバンドの他に、パンクロックバンドにシンセが入っただけな音から、New Waveやminimal-synth、EBM辺りまで繋がる方まで広めの解釈で色々入れました。
Nervous Genderとか必ず入れたいけどSpotifyにはないバンドもありますが、あまり知られてなくても意外に入ってるのも結構多いですね。

Synth-Punk シンセパンクとは:
ニューウェイヴ、エレポップ、キーボード入りのパンクと何が違うかというと、明確な区分けは難しいのですが基本的なビート感やバンドの音楽的な姿勢はパンクロックがベースになっていて、ギターやベースに相当する主要なパートにシンセサイザーが使われているバンド達を指して使われてる音楽ジャンル名。
狭義だとUK Punkに触発されて70年代後半〜80年代初頭に活動を開始した米国のThe ScreamersNervous GenderUnits、フランスのMETAL URBAINWarum Joe、オーストラリアのPrimitive Calculatorsなどのバンドがシンセパンクとされるが、それらのバンドの音楽性と強い共通点があれば通常のバンド編成にシンセが入った形や、ボーカルの他は全て打ち込みのトラックでもシンセパンクと呼ばれる。
元々、リスナーはNew Waveよりは変種のパンクを好む層に聴かれていて、独立したジャンルというより特殊な音楽性のバンドを探す為のキーワードといったニュアンスが強い。 
(上記は、個人的な解釈です)

ちなみにProto EBM(Pre EBM)は、80年代中盤から後半にかけて現れたシンセやリズムマシーンをダンサブルかつ重く鳴らすElectronic Body Musicの前段階の様な音に対して使われている音楽ジャンル用語です。
シンセパンクよりもさらに曖昧な、使われる事も少ない言葉で
バンド本人達が自称する事はあまりなく、リスナー側や記事などで紹介する側が使う事が殆どだと思います。
シンセの反復音にボーカルが乗っているスタイルで、New WaveというよりはハードだけどEBMと呼ぶにはアナログな雑味のあるパンク感が強く残っている... なんて時に使われたりしてます。


以下にYouTubeなどをいくつか 

The Screamers
公式なレコーディング音源を残さず解散。2021年にSUPERIOR VIADUCT からデモ音源がLP化されました。



Nots
米国、現行のSynth-Punkバンドの代表格
Bandcamp



Crash Course in Science
プレイリストに入れた中で特に好きなバンド。
1979年に初めて音源を出した米国の三人組。
TGよりも上手く工場のリズムをポップに仕上げています。
どちらかといえばMinimal Synthの文脈で名前が出る人達です。



Channels 3x4
2000年代に活動していたカナダのバンド。
手弾きシンセ、生ドラム、ボーカルのこれぞSynth-Punkな音。
↓はbandcampにある最後のフルアルバム。Stoogesの1970の名カバーも収録。



Soloist Anti Pop Totalization
日本の現行Minimal Synth/Synth-Punkと言えば。



ZIGUEZOY
日本の現行ソロアーティスト。
生演奏のパートが無くボーカル以外打ち込みの音であってもこのライブ動画の後半の音の様に、
Synthwaveよりパンキッシュ、EBMより疾走感のある音はSynth-Punkという言葉が使われるようになってきました。


Killed By Synth - Vol.1 (V.A)
unofficialですがKilled By Deathをもじったタイトルの80年代初頭から中盤あたりの音源を集めたSynth-Punkコンピが12年に発売されています。

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