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ペンタックスクラブハウス@四ッ谷

相変わらずK-3iiiモノクロームとの蜜月は続いていて、カメラボディだけで幸せになれる。その愛はレンズを問わない。43mm一本でひと月となる。
とはいえ、43mmを中望遠としてAPS-Cだけで使うほどの熟練ではなく、時には広角も欲しい。ペンタックスの広角ズームは使ったことが在るが、15mmや21mmはまだ試したこともない。重い腰を上げるつもりが、シルバーはディスコンになるとは…。
四ツ谷のクラブハウスでは、その場で買えるらしい。
小売という流通の枠組みから外れる道を歩んでいるペンタックスを応援する意味でもマットブラックをオンラインショップで購入したのだから、ではレンズは「クラブハウス」でアウトレット品でも見ようかと、上京した際に立ち寄った。

それにしても「クラブハウス」とは、なんともバブルなテニスサークル時代を引き摺っているようで、おじさんくさいと思ってしまったのは、わたしがおじさんだからである。「フォーラム」の何が悪いのだ。

四ッ谷と言えば丸ノ内線が外に出てしまう素敵な場所にある。JRとの乗り換えのついでに立ち寄れるくらいの、まあぼちぼち近いところにクラブハウスがあった。裏通りのようで、海外の中古カメラ屋さん風情がテンションを上げる。

海外の中古カメラ屋さんの風情

店内にはカウンターがありレンズを出してもらえるようだ。喫茶店やバーのようにスタッフがカウンター越しに立っている。スーツではなく、バーテンダーの格好をしていたらいいのにね。
アクセサリーはかごに入れられ、販促品のバッグも安く売られていた。札幌の中古カメラ屋さんを思い出す。ペンタックス専用中古屋さんにすればいいのに…コンタックス専門の極楽堂のように。

アウトレットは安いのもあれば高いのもある、保証はつかない。メーカーに希望するのは保証の長さだというのに、点検済みとはいえ保証が付かないの親切ではない。調整してもらっても一度では治らぬ昨今のレンズ、不安で手が出せない。保証は長ければ長いほうが良い。ペンタックスは肝に銘じるべきだ。

おじいさんが座って、スタッフと話していた。どこのカメラメーカーのサービスセンターでも見かける景色だ。結局、カットモデルと雑誌、写真集を並べた程度ではクラブハウスなんて程遠い。ユーチューブに上がった映像を二本同時でガチャガチャと鳴らしていては、だれも談義に花なんて咲かせられないのだ。顧客を見ずして、また中空をぼんやりと眺めている、そんな気がして、何も買わずに出てしまった。
なんならコーヒーでも出してみたらどうだ。市ヶ谷にあった中古買取店のほうが、100倍雰囲気が良かったし、クラブハウスだった。

黒は後処理で締める

RAWで試し取り。確かにもとの絵は暗部の締りが、特に黒の締りが弱い。ペンタックスはRAW現像も含めて、絵作りの自由さが売りなのだから、Lightroomのように、もう少し自由に調整させて欲しい。それだけで、競合他社を凌ぐ写真機材になるものを。


撮り鉄に見えるけれど、わたしは撮りレール

小型の一眼レフを持って街を歩くのは楽しい。ミラーレスでは味わえない感覚だったと改めて感じる。
ツーシーターのスポーツモデルでドライブしているようだった。