暑さのせいなのか、月が変わったばかりなせいなのか、言い様のない気だるさが朝から絶えず私の身体を支配していた。 やっとの思いで辿り着いた大学で一限目を受けながら、この後の講義をサボって帰ってしまおうか、とそればかり考えていた。 そんな中、講義室の窓から目眩がしそうなほどに青い空を見ていたら、ふと彼女のことを思い出したので書き留めておこうと思う。 当時高校生だったわたしには気になっている女の子がいた。 同じクラスの演劇部だった女の子だ。 彼女のクラスでの印象を語るな