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【1読20秒】不眠だった16歳の頃脳みその許容限度を超える幸福を妄想することで強制シャットダウンさせてた話

2013年

16歳の頃、寝つきが悪く4〜5時間睡眠で高校生をしていた私はショタ振りの「羊数え入眠」を試みた。
そしてゆくゆくは「羊数えのプロ」として独立し、生計を立てようと目論む。

だが、これが過ちだった。
数え過ぎたんだ。羊を。

「羊が1匹」
「やさしい羊が1匹」
「やさしさの中にシニカルを含ませる羊が1匹」

私はどうしても羊に「個性」を与えて数えるようになってしまう。
そしてどうしても柵を越えた羊の群れに「時の旅人」を合唱させたくなってしまう。
この入眠法は向いていないと感じた。
(そもそも発生した羊を「数える」というスタンスだからこそ光るわけで、羊をこちらから「数えにいく」スタンスになると、とたんに目が冴えてしまうという罠)

そして本格的に自分に合う入眠法を探り始める。

「あ、脳をつぶせばいいんだ!」

「眠ろう」とするから難しいわけで、
「脳をシャットダウンしよう」とすればいいんだ!

さっそく私はてめえの脳みそが悲鳴をあげる分野
・かなわなかった幸福
・あったかもしれない続き
・美しいはずの後日談
を毛穴が見えるほどの解像度でド妄想し始める。

きっつい。
ポカリあったらがぶ飲みしたい。
あー後悔ばかりの人s…

朝だ……。
朝だー!
めっちゃシャットダウンしたー!
久しぶりの7時間睡眠!

まったく寝起きは良くないし
寝汗もひどいし
悪夢を抜けていたのだが
「これだ!」と思った。

あれから約10年。
脳の耐久性と妄想力が切磋琢磨し続け、
毎晩猛攻を繰り広げている。

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