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椿


孤独は
蔦になり
この身を覆ってしまう

空を見上げ
延ばした腕は
何処にも届かず
雨を防ぐことも出来ない

瞳から
椿が堕ちるように
紅い泪を
拭うこともせず


抗えぬ諚

とは
なんて綺麗で
なんて残酷なんだろう



遠くで
唄が聴こえる

嗚咽のような


あゝ
きっと
過ぎた日を悔やむ
私の泪




堕ちる
椿

のように


堕ちる

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