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インターンシップ設計のポイント紹介

これはインターンシップに限ったことではなく、物事の企画全般に言えることですが、思いついたアイデアをあれもこれもと盛り込んでしまった経験はないでしょうか。
そうしてしまうと、仮に上手く開催まで漕ぎつけたとしても「情報を盛り込みすぎて、結局何も伝わらない」という事態に陥ります。この様な事態にならないためにはどうしたらいいのでしょうか。
それは”目的がブレないようにする”ことです。
インターンシップの目的として代表的なものとしては、

 ・母集団を増やしたい
 ・優秀学生の囲い込みをしたい
 ・母集団の質を向上させたい
 ・学生に対する知名度を上げたい

といったものが挙げられます。
仮に母集団を増やしたいのであれば、インターンシップの内容そのもので興味喚起をして、早期から何度も開催することが大事です。
また優秀学生の発見や囲い込みをしたければ、インターンシップを通して学生を評価したり、志向性を見極めたりする仕掛けがないと、誰をどうフォローすべきか分かりません。
これらは一例ですが、目的に応じてポイントがそれぞれ異なります。これらを全て盛り込もうとすると、目的を達するために最も重視したいことが際立たなくなってしまい、先ほど述べたように伝えたいことが伝わりにくいコンテンツになってしまう懸念があるのです。

市場調査でニーズを理解

失敗したインターンシップの話でよくあるのが、「これが企業理解にふさわしい内容だ」と担当者が自信を持って提供したコンテンツが、アンケートや口コミで酷評されるケースです。
こういったケースで担当者にお話を伺うと多くの場合、「自社が作りたいもの」や「自社で作れるもの」を基に、いわば「プロダクトアウト」の発想でコンテンツが企画・設計されています。
ですが、インターンシップのコンテンツも「マーケットイン」で設計することが非常に重要で、ターゲット学生のニーズを理解したうえで、そのニーズに応える内容にしなければなりません。
では、どうやってニーズの調査を行うのか?ということですが、一例としては、マーケティングリサーチのサービスを利用したり、レジェンダのような採用コンサルティング会社や、先日レジェンダがセミナーを共催したプロジェクトデザイン社のようなコンテンツ制作のプロに相談するかです。
もしお金を掛けずに調査するのであれば、入社5年目くらいまでの社員に話を聞いてみることでも何かヒントが得られるはずです。

本選考までのスケジュールを引く

どのようなニーズに応えるのかが固まると、次はインターン後のフォローについて考えることになります。インターンシップの目的に応じてこの内容は大きく変わります。
例えば、インターンの目的が優秀層の発見や囲い込みであれば、夏頃に選考を交えた3Daysでインターンシップを開催、秋頃には優秀層を集めたイベントを実施、年末年始を目安に早期選考の案内など、大まかなスケジュールを置いておくといいでしょう。選考までのフォロー施策とスケジュールを検討する過程で、複数のステップを経て学生にインプットしていくという発想が出来るようになるため、要点を絞ったインターン設計が出来るようになるのです。

包み隠さず自社をさらけ出す

これまで話してきたステップを経て、いよいよコンテンツの細かな内容を考えていくのですが、この時大事なことは情報の出し惜しみをしないことです。誰かを惹きつけようと思ったら、普通は良いところだけを見せようとしてしまいがちです。学生に限ったことでありませんが、入社するからにはある程度長く働くことを前提としています。真剣に選ぼうとすればするほど、その会社の悪いところも見ておきたい、知っておきたいというのが本音です。例えば、仕事の難しさ、大変さ、泥臭さといった部分が該当します。こういった情報をワークや座談会を通して体感できる仕立ては必要です。
また、ワークを設計する際は自社にある実際のケースから架空の設定を作り出して実施することをオススメします。その内容が実態に近ければ近いほど業務理解は深まりますし、難しさや大変さを理解してもらえるからです。
この時に気を付けなければならないことは、難易度の設定です。インターンの目的が優秀層の採用や定着率を意識した採用であれば、実務に近いくらい大変で難しいものを提供して、やりごたえや大変さを実感してもらうのもいいでしょう。
インターンの目的が興味付けや業務理解であれば、難易度はほどほどにして仕事の楽しさを体感してもらいましょう。
またワークを実施するのであれば、必ずフィードバックを行いましょう。フィードバックもただ褒めるだけだとあまり学生には刺さりません。ここも良かったところは褒めて、悪かったところも包み隠さずフィードバックをすることで、仕事を通した成長をイメージさせましょう。

最後に

今回は、インターンシップの設計のポイントをかいつまんでご紹介しました。
インターンシップの設計は、内製化するにはかなりの工数を要するものです。そのため、多くの企業様では前年踏襲を繰り返しています。
それ自体が必ずしも悪いということではありませんが、やはり時代の変化とともに仕事の内容も変わっていきますので、インターンシップの内容も出来るだけ現在の実態に近いものにすることが大事です。
なかなか難しいことではありますが、是非この機会にインターンシップの設計チャレンジしていただきたいと思います。

<この記事を書いた人>

大学卒業後、新卒で営業代行の会社に入社。その後、人材派遣会社で営業兼コーディネーターを経験。2014年にレジェンダ・コーポレーションに入社。レジェンダ・コーポレーションでは、採用支援事業部にてお客様の新卒・中途両方の採用に関わる。採用設計・設定から説明会・面接の代行、内定者や辞退者へのインタビュー調査など経て、現在は自社の採用を行いながら、マーケティング部で採用や労務のナレッジに関するセミナーやホワイトペーパーを企画。また、サーベイを実施するなどマーケティング活動を行う。
(レジェンダ・コーポレーション株式会社 https://www.leggenda.co.jp/

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