でかい声で死ねって言わせてくれよ

衝動、衝動衝動衝動、噴火よりもはやい、地震よりもはやい、この世界のなによりもデカくてはやくて底知れない衝動。抑えられない抑える気もない。死ねって言いたい。特定の誰かに向けてなんかじゃない。死ねって言う。みんなに死ねっていう。でっっっかい声で、人生で1回も出したことの無い声で、喉潰れて一生声出なくなるくらい、巨大な質量で、死ねって言う。誰も傷つかない。自分が1番死んで欲しい。死ね死ね死ねっていっぱい言って、最後自分に言って終わらせたい。本当は、自分が1番死んで欲しい。わたしがしね。じぶんのために、わたしがしね。自分が傷つかないために、わたしがしね。殺したい。自分を殺したい。死なないならころす。いつまでも自分に居座ってる自分をころす。想像するたびに、ぴょんっていっかい飛び跳ねる。血がふきでる。記憶もない。最後の景色もない。全部忘れた。最初からそんなもんない。殺されたんだ。何も覚えちゃいない。なにもありゃしない。最初からなんも無い。がらんどうの中身だけ、綿を抜いた人形が転がってる。空気を入れただけのマネキン。踏んだら空気が抜けて、皮だけになる。変な臭いを立ち上らせて、皮も焼ける。骨になる。犬に食われる。土に帰る。魚の餌になる。珊瑚になる。海になる。砂になる。雨になる。雲になる。空気になる。かえりたい。私は帰る。私は帰るべきだ。もといたとこにかえりたい。こんな所にいるはずじゃない。私のためにわたしは帰る。家に帰る海に帰る糞になる砂になる珊瑚になる貝になる餌になる地面になる宇宙になる月になる星になる炎になる水になる文字になる思考になる草木になる空気になる骨になるいのちになる。いのちになるためにいのちをやめる。しねよ。死ねよ。わたしのために。しね。叫ぶ。しね。まじでしね。わたしがいのちをやめるために。

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