体の成長が完全に止まって、服の似合う、似合わないが判断できるようになった

25歳以降、似合う、似合わないがはっきりと判断できるようになったのは、服の買い物の失敗を繰り返してきたからという理由の他に、体の成長が完全に止まって、肉体が大人として完成したことにもよると思う。

体の成長が止まったことに気付いたのは24歳の頃。ある日、突然、それまでと全く生活は変わってないのに、体が一回り縮んで薄くなったことに気付いた。
痩せたのではなくて、体の細胞に若さ特有のハリがなくなったことによるボリュームダウンだった。

特に顕著に変わったのは肩幅で、幼稚園に入る前から11歳までずっと水泳を習っていたので肩ががっしりしていたのに、普通の人の肩幅に近づいてきた。
老人はみな肩幅が狭いが、そうなっていく段階の第一フェーズだとわかった。
このフェーズを幾度か繰り返して私もしぼんでいくのだと、このとき実感した。
代謝が減った実感があり、これからはお腹いっぱい食べるとヤバいことになるな、という予感がした。

その時期から、徐々に、この服は似合う、この服は似合わない、が自分で明確に判断できるようになってきた。
逆にいえば、それまではぴったり似合ったものでなくても「若さ」でなんとか着ることができていたのだろう。
そのことに自覚がなかった。成長が止まってはじめて「若かった」ことに気が付いた。

似合う、似合わないが自分ではっきりと判断できるようになったのは、肉体の成長が止まったことで、精神的にもある程度落ち着きがもたらされ、判断力も増したことにもよると思われる。
物事を判断するには、肉体面、精神面、両方の安定が不可欠だということが分かる。


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