このたびお話をいただき、ネット短歌企画「AI歌壇」第2回の選者のひとりを務めさせていただきました。
「AI歌壇」は人間とAIとで選を行う短歌の投稿企画です。第2回は自由詠と題詠「ちいさな嘘」の募集が行われ、僭越ながら特選と若干数の佳作を選ばせていただきました。
以下選んだ作品と選評です。企画を知らなかった方も楽しめるように書いたつもりなので、是非読んでみてください。
自由詠部門
【特選】
満月だ穴ぼこだらけで満ち足りて英雄譚だ友だちが死ぬ
【佳作Ⅰ】
この家のほんのちいさな凪としてただそこにある超熟の青
【佳作Ⅱ】
きらめきを二度目ましてで知れたこと金平糖って呼ぶんだろうな
【佳作Ⅲ】
人知れず大気はうごき閉ざされた原野のかたち確かめてゆく
題詠部門「ちいさな嘘」
【雑感】
【特選】
マーガリンとは知らされずじゃがいもは湯気ひからせてほっくりと待つ
【佳作Ⅰ】
今季初ホームランですという顔で喜んでみせる大玉スイカ
【佳作Ⅱ】
特急の白い車体が眩しくて狂いそうだ、おれ、クリームソーダ
選評は以上となります。読んでいただきありがとうございました。
「AI歌壇」の企画をなさっている深水英一郎さんのTwitter(現X)や「短歌マガジン」では、他の選者の方々の選評も順次公開されています。
また、第3回AI歌壇の募集も開始しているとのことなので(10/8締切)、こちらもどうぞお寄せください。