飛蝗ナツキくん☆電撃AVデビュー!!

前世は神の愛犬なのさと
ユメに託けてわらった 、、 べえ
その実ただのメンヘラのくせに
ユメを見ていた彼の話だ。

銀河のフリスビー投げ合った
遠い夏はもうここにないね
回旋塔の薄長い影で
いびつな恋が音もなく割れた

きっと間違ってなかったんだよ
ただ痛みの前では正しさなど無力なだけで

愛されたい訳じゃないから
一晩だけで構わないから
真実などは彼自身にすら分からないからね

ボクには君しかいないから
今夜は飲みで遅くなるから
饐えた自己愛で酔い潰れては
毎朝二日酔いだしで
散々なナツキくんのデビュー作に注目です

宇宙飛行士になりたかった
ユメは下卑た欲望のアントレ
その実あたまカラッポのくせに
ユメを品評するヤツらのため。

星図を破り捨て火をつけた
彼の夏はそうして燃え尽きた
焼け跡の寝苦しい季節は
糜爛の口実として已あった

でもそうするしかなかったんだよ
酷い火傷には常に冷えた水が要るってだけで

嫌われても構わないから
まず好かれたいと思わないから
大概これはバレるもんだけど健気なことだね

自分でやった傷じゃないから
ボクが好きでやったことだから
痩せた魂が陽に晒されて
日焼けの痕がエロいだって
散々なナツキくんのデビュー作の抜きどころ

きっとどうでもいいことなんだよ
向日葵に手を振って
欠落へと流れ込む真夏
忘れられない気温といまこそ、和解したい

愛されたい訳じゃなかった
一晩だけで構わなかった
ボクという屑がいた記録にならそれで充分だ

最後にひとつ本音を遺そう
死んじゃいたい訳じゃないって
熱いコンクリに叩きつけられて
ボクは夏になる、夏がボクになる!
灼熱をこの身に抱えた
飛蝗ナツキくんのデビュー作よ永遠に!

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