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観劇逍遥

TOKYOハンバーグ『浮雲兄弟』観劇
2021.12.12 19:00公演

TOKYOハンバーグは二回目
社会問題の一端を描いた作品を観たが、これも然り
勘違いしていたのは触法のすべてに五年ルールがあるのかと、厳しいなと思ったが、調べてみると元暴5年条項ということらしい

ちなみに作中で出てくる兄は刑期中に組が解体し、行き場のない元ヤクザという設定

触法というだけでも世間の目は冷たいが、後々調べた元暴5年条項は社会生活を送る上で大きな足かせとなるので、再犯に至ってしまうこともあるという…

ともあれ、そんな兄と痴呆の父、その家族の弟という3人芝居

前置きが長くなってしまったが、最初のシーン、やってしまったかなと思ったが、そこに至った経緯も語られているので、社会的に非難されるべきことではあるのはわかるものの、どうすることもてきないこともあるよと、完全には否定し難かった

続けることで兄弟それぞれの心の変容が垣間見れ、要所要所で父の芯のあるひとことが、場の緊迫感やそれぞれの葛藤の部分を引き締め舞台に戻してくれるような気がした

実際に当事者でなければ分からない社会問題、当事者にならなければ通り過ぎてしまう社会問題、社会福祉というものはあるが、そこに幸せはあるのか分からない。わからないけれど公演中は目をそらすことができず、とても素敵な作品だった

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