見出し画像

惰性で生きるやつの話

これだけ長く遊んで来たので、当然のように色んな人との出会いや別れがあった。
「歌舞伎町の人間との距離感が絶妙」とたまに言われるのだが、確かに自分の中で一線引いて俯瞰している部分は多いかもしれない。(そうじゃない相手もいたりもするが)

職業差別や、セクシャリティでの差別は全くしないし、
学歴経歴よりも、その人の本質的な部分で合う/合わないを決定しているが、歌舞伎町と言う町の性質上、やはり多少の警戒心は持つようにしているからかもしれない。
本人の意思でやっていることを外側から否定する気は全くない。
ただ、1度足を踏み入れてしまうとなかなか抜け出せないのだな、と言う印象はある。

店や業界の禁忌を破ったり、犯罪行為が明るみになったらクビになるのは当然だろうが、別に売れて居なくても惰性で生きていけてしまうシステムがそこにはある気がする。

求められるレベルが高い店などでは基準があって、そこに到達しないと辞めざるを得ないだとか、クビだとかそう言う話は聞いたことあるが、そうでない店においては売上がなくともバンス(日払い)が出来たり寮があったりするので贅沢しなければ暮らして行けるのである。
実際、ダラダラとうだつが上がらないホストはごまんといる。

その上、n千万プレイヤーだとか、n億円突破!などと極一部の更に一部の頂点達が破格の金を稼いでキラキラしている。
大した努力をせずに「いつかは売れてやる」などと夢を見ながらバンスを握りしめて惰性で生活しているのである。

若さは有限である。
あっという間に年を取り、気づけば同年代は会社で管理職になっていたり、結婚して家を建てていたり、独立して起業していたりする年齢になっている。
若さと社会的信用を犠牲にしている自覚を持つべきである。

キラキラしている売れているホストたちはおそらく、惰性で生きていない。
中には(と言うか結構多いが)、見栄のために自腹や立替で作り上げたハリボテも居るが、本当に稼いでる数%は将来のプランをしっかり立てて仕事をしているのである。

ちょこっと売上が立てば、同年代のサラリーマンよりはお金が貰えるだろうが、その分犠牲にしているものがあることを忘れてはならない。

人の人生なのでどうでもいいと言えばどうでもいいが、早く現実を見つめ直すべきだと思う。
売れないのであれば諦めることも時には必要だし、環境を変えるのは恥ずかしいことではない。
人には向き不向きがある。

キラキラしている世界は大変魅力的だ。
しかし「自分もいつかは…」なんて思っているうちは無理だと断言出来る。
フワフワと夢を見ている時点で負けているのである。
勝てるロジックを考えられないなら、既に負けている。
厳しいことを言うようだが、現実的にそう思う。

わたしは所謂昼職ではあるが、外から見ると大変キラキラした業界だが、内側は数字を取れる奴が大正義/数字で殴る、などと大変物騒な世界に生きていたのでその辺の感覚はなんとなくわかる。(全てがわかる訳ではないが)

わたしたちの業界も、勝てるロジックを考えられない奴はたくさんいる。
そう言う人はただなんとなく毎月の給料を貰って生活しているだけである。
それでも彼らは昼職なので、昇給はすることがなかったとしても社会的信用はある程度作れてしまう。
そこが昼と夜の違いなのだ。
同じ惰性でもリスクが全然違う。

リスクと引き換えに大金を稼ぐチャンスを得るために夜職についていると言う自覚を持つべきである。

ところで、夜職に関して女はスペック(身長-体重)だの顔だの乳のサイズだので働ける店のランクが高級店〜激安店などと分類されがちだが、ホストはそう言うのあんまり無いのは何故なの?
ホストは顔じゃない、これはわかるけど…ねぇ…?

(激安店とか高級店とか作ればいいのに…)

よろしければサポートお願いいたします。 いただいたサポートは活動費として活用して行きたいと思います!