家

彼のために掃除した部屋。
私は今日またあなたを家に入れるとき大事な何かを捨てる気持ちになる。
私にとって家とは神聖な場所だ。
安心して落ちついてくつろぐ場所。
なのに人を入れると落ちつかなくなる場所になってしまうのが嫌なんだと思う。
この家のゴミ箱に手を掛けようとしたあなたを見たときなんだかすごく嫌な気持ちになった。
この部屋を触って管理出来るのは私だけでいいと本気で思った。
私だけがこの部屋を掃除して配置を考えていたいのに他の誰かの思考による物の置き方や片付けをされた瞬間なんだか今まで私の手によって積み上げてきたこの家が他の誰かのものになる気がして許せなかった。