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アーマード・コア6 総重量とブースト速度の関係検証


はじめに

 本記事は、某所で投稿したアーマード・コア6における総重量とブースト速度の関係を検証を再度まとめたものです。
 検証の発端は、ゲーム中のアセンブルで快適な移動速度が得られる総重量の目安を知るためでした。検証方法は、ブースタやタンク脚部ごとに総重量を変化させ、ブースト速度をAC SPEC上で確認するかAC TESTでの実測を行いました。
 検証にはせっかく手間暇をかけたので、下手な文章かつ既知のことかも知れませんがここに公開いたします。途中の検証に興味が無い方は、結論まで飛んでいただいても大丈夫だと思います。

検証1:ブースタ3種類による検証

 まず、簡単に総重量とブースト速度の関係を明らかにするため、脚部を二脚で固定し、ブースタを変えながら総重量を最軽量から積載過多ギリギリまで変化させ、AC SPEC上のブースト速度がどのように変化するかを検証した。検証に使用するブースタは推力最高のBST-G2/P06SPD、推力最低のBC-0400 MULE、推力が全ブースタでおおよそ中間に位置するBST-G2/P04の3種類とした。
 検証の結果を次の図1に示す。

図1:総重量-ブースト速度(二脚、ブースタ別)

  図1より、いずれのブースタでも次のことが判明した。

  • 総重量40000以下でブースト速度は頭打ちする。

  • 総重量40000~50000及び総重量75000~80000の間では、総重量が増加するとブースト速度が大きく低下する。

検証2:脚部別の検証

 検証1は二脚で行ったため、次は二脚、逆関節、四脚及びタンクで総重量とブースト速度を確認し、脚部による傾向の違いが無いかを検証した。
 検証方法は、二脚、逆関節及び四脚ではブースタをBST-G2/P04で固定し、タンクについてはBST-G2/P04(推力6001)に推力が近いホバタンことVE-42P(推力5984)を選定し、総重量を変化させてAC SPEC上のブースト速度がどう変化するかを確認した。その結果を次の図2に示す。

図2:総重量-ブースト速度(ブースタ固定、脚部別)

 図2より、次のことが判明した。

  • 二脚、逆関節及び四脚については、総重量と推力が等しいならブースト速度も等しくなる。

  • タンクは同総重量の他の脚と比較してブースト速度が低下する。

 採用したブースタとタンクの推力差が17であるのに対して、ブースト速度低下はおよそ30以上であり、単純な推力差ではないと考えられる。そこで、次の検証ではその理由を推定する。

検証3:推力とブースト速度の検証

 検証2では同じ総重量でもタンクだけブースト速度が遅いと判明したが、原因として考えられる仮説は次の二つである。

 仮説1. タンクにだけ独自の補正が働いている。
 仮説2. 推力6000でブースト速度が大幅に変わる「壁」がある。

 ここで仮説1を検証するのは困難なので、仮説2を検証することにした。脚部は二脚として、各ブースタを使用して総重量75000一定となるようアセンブルを調整してAC SPEC上のブースト速度を確認した。推力とブースト速度をプロットしたのが次の図3となる。

図3:推力-ブースト速度(二脚、総重量75000固定)

 図3より、推力とブースト速度は綺麗な比例関係であり、仮説2が否定された。したがって、タンクにはブースト速度に独自の補正が働いていると考えられる。
 しかし、アセンブルで必要な知識は厳密には「タンクにどのような補正が働いているか」ではなく「タンクにおける総重量とブースト速度の関係」である。そこで、次の検証ではタンク3種類について総重量とブースト速度の検証を行った。

検証4:タンクの検証1(AC SPEC)

 検証3では総重量とブースト速度の関係について、タンクに独自の補正がある可能性が示唆された。そこでタンク3種類における総重量とブースト速度の関係を検証1、2と同様の手法でAC SPECにて検証を行い、検証1の二脚データと比較を行った。その結果が次の図4である。

図4:総重量-ブースト速度(二脚ブースタ別及びタンク)

 図4から次のことが判明した。

  • タンクでも総重量とブースト速度の関係は他の脚部と同様の傾向を示す。

  • 総重量12000手前(総重量119365)でブースト速度は底を打つ。


検証5:タンクの検証2(実測)

 検証1~4により総重量とブースト速度の関係性がおよそ示されたはずであるが、残念ながらここで検証を終了し結論に入るのはオールマインドとの評価を免れないだろう。何故ならタンクにおいて、一定の総重量の範囲においてブースト速度が急激に低下するというデータは、今までプレイしてきた直感に反するからである。
 そこで、AC TESTにおいてタンクを実際にブーストON状態で走らせ、その際の速度をプロットしAC SPEC上のブースト速度と比較したのが次の図5である。

図5:総重量-ブースト速度(タンク別、AC SPECと実測)

 図5より、次のことが判明した。

  • タンクにはブースト速度が大きく低下する総重量の範囲が無い。

  • 実測におけるブースト速度は総重量140000手前(139580)で底を打つ。

 某所ではタンクに推力以外にブースト速度に影響するパラメータがあると私は推定したが、実際のところタンクには高速性能走行というパラメータがあり、これが影響していると考えられる。

結論

 検証1~5から得られる実用上の結論は次のとおりである。

  • 二脚、逆関節及び四脚は、総重量と推力が同じであれば同じブースト速度となり、また総重量40000~50000及び総重量75000~80000の間で総重量が増加するとブースト速度は大きく低下する。

  • タンクにおける総重量とブースト速度は、総重量140000手前で底を打つまでほぼ素直な反比例の関係となる。

  • ブースタの推力とブースト速度は素直な正比例の関係にある。

 また、アセンブルにおける実用のためブースタ別のブースト速度とタンクの実測ブースト速度をプロットしたのが図6である。

図6:総重量-ブースト速度(ブースタ3種ならびにタンク実測値)

検証は以上となります。
ありがとうございました。 

資料

 ここまでの検証を自分で実際に確かめたいという奇特な方がおられた時のために、使用したアセンブルの画像を以下に列挙しておきます。

検証1関連

BST-G2/P06SPD使用時のアセンブル一覧
BST-G2/P04使用時のアセンブル一覧
BC-0400 MULE使用時のアセンブル一覧

検証2関連

二脚のアセンブル一覧
逆関節のアセンブル一覧
四脚のアセンブル一覧
タンクのアセンブル一覧

検証3関連

推力-ブースト速度検証時のアセンブル一覧

検証4及び検証5関連

LG-022T BORNEMISSZAのアセンブル一覧
VE-42Bのアセンブル一覧
EL-TL-11 FORTALEZAのアセンブル一覧

あとがき
 簡単な検証のはずが結構な時間がかかってしまいました。アーマード・コア6は個人的にはACLR以来の最新作で、とても楽しくプレイしています。
 アーマード・コア6に関して、他に簡単に検証できる要素も無さそうなので現時点では特に何か検証を行う気はないのですが、もしかしたらジェネレータのEN射撃適性や腕の近接適性検証くらいはやるかもしれません。やるか否かはダメージが確認できるキャプチャーが簡単に出来るか否か次第です。
 それでは、よきルビコンライフを。

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