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低緊張と風邪

風邪をひくと炎症が起きるので低緊張は強く出ます。子供はせっかく発達していても風邪をひくたびに後退するような状況になるので風邪はできるだけ引かせないほうが良いのだけど引いてしまったときは次のようなことに気を付けています。

気を付けないといけないことは、風邪をひくと炎症を抑えるためにコルチゾールが分泌されるので低緊張が強く出ます。普段以上に柔らかくなるので夜間に呼吸が止まりやすくなったり、関節が柔らかくなって体がグラグラするので転倒でけがをしたりするリスクが増えます。メンタルが弱くなるので頭を壁に打ち付けたりといった自傷行為を始める場合もあるので見守るときには注意が必要です。脱水症状になりやすいので普段以上に水分摂取に気を配る必要があります。


そして一番の難関は薬です。

薬は漢方薬しか飲めません。しかも麻黄湯、小青竜湯、猪苓湯、温胆湯のみです。これに高熱が出た時は解熱剤として牛黄、菌を殺す薬として黄連を足す程度。

病院で処方される薬は添加物の関係で苦しんでしまうので使えませんでした。錠剤の形をしていたりカプセルに入っている時点で飲んでも効果がなく、逆に苦しむので使えるのは漢方薬のみ。

痛み止めや解熱剤、抗生物質は私も子供も効果を感じたことが一度もありませんが漢方薬は種類によっては良く効きます。

一般的な軽い風邪の場合はこれらを飲ませて安静にさせていれば数日で治ります。

1~2歳のころはシトクロムの存在も知らず野菜を食べさせていたので体調が常に悪く風邪ばかり引いていましたが、生体異物除去食を実践していると体調も安定してくるので風邪は引きにくいです。

学校の先生も「病気で体は不自由であるけれども風邪もひかない丈夫な子である意味育てやすい」というほどめったに風邪は引きませんし引きはじめたかなと思っていたら重症化せずサラリと治ってしまいます。

それでも何年かに一回は引いてしまいますよね、やばい風邪。その時の対処法はちょっと特殊です。


重い風邪の場合

普通の漢方薬の風邪薬ではどうにもならないような重い風邪の場合はどうするかというとリファンピシンとシアル酸を組み合わせて使います。

・高熱が続いて、熱が下がらない
・頭痛、腰痛、関節の痛みがひどい
・のどの痛み、鼻水、咳、肺炎
・おなかの痛み、下痢、吐き気、むかつき
・食欲不振、不眠、倦怠感
・思考不能、脱力

このような症状が強くて普通の風邪とはいいがたい場合、糖鎖の病気の人間には糖鎖のメカニズムを駆使した治し方が効果的です。粘膜が弱い糖鎖の病気を知っていれば、ウイルスも糖鎖の病気の一種なので怖くはありません。

それに使うのが「リファンピシン」と「シアル酸サプリメント」と「水」と「糖」です。これは1つずつでは効果がなく4つ同時に使う必要があります。

リファンピシンは結核のお薬です。いわゆる抗菌剤。「菌とウイルスは違うじゃん?」「風邪なのになんで結核の薬を飲むんだ?結核じゃないのに」と思われると思いますがこれはマイコバクテリア属の細胞膜を壊す効果のある薬です。

普通の抗生物質や抗菌剤は飲むと私たちのような体質の人間は具合が悪くなりますがリファンピシンはそうなりません。CYP3A4を誘導して増やす効果があるんです。私の子供はCYP3A4が普通の人よりも格段に少ないために低緊張なわけですから、リファンピシンでシトクロムを増やすことができれば低緊張は酷くなりません。むしろこれを飲むとやわらかかった腕がガンガン硬くなるのだけども、それはまた別のお話。

これを飲んだ後は血糖変動が激しく、30分から1時間後に血糖値がガーンと上がってドーンと下がります。ですからこのタイミングで必要なのは糖の補給。熱で喉が痛くて何も食べれないならパピコでも食べさせておけばOKです。この時は普通の食事をとらせるのではなくとにかく糖を大量に補給して脳へのダメージが起きないように心がけます。1日10個アイスクリームを食べさせたっていいんです。

次に喉の炎症などで破壊された粘膜を補修するのにシアル酸が必要になります。もし足りない場合は筋肉などのほかの場所から必要量を流用されてしまうので体の別の部位で痛みを感じたりするなら要注意。できるだけ早めに飲みます。それも割と大量に。普段は飲みすぎ注意なシアル酸も風邪の時は3~4倍与えても問題ありませんでした。

この時注意しなければならないのはシアル酸は水分をため込む性質があるので酷い脱水になります。シアル酸を摂取したときには普段の3倍から5倍の量の水を飲ませるくらいでちょうどいいです。

そしておしっこを出すと老廃物がきちんと排出されるので風邪は治ります。おしっこを出さないとリンパが腫れますし水分が足りていないと肺にダメージが及びます。胸に痛みを感じたり変な咳が出るようになります。脱水が進むと唇が割れてきて喉がカラカラで水を飲むのを嫌がりますが嫌がるからあげないのではなくて、そんなときほど余計に水を飲ませてください。

この時、多く摂取しない方が良いものが2つあります。それは「アミノ酸」と「塩」です。薬がほどほどに効いてくるとおなかが減ってくるのですがいつも通りにシーチキンを食べさせていたら良くないです。食べたがるけれどあえておかゆくらいにしていたほうがいいですし、できるだけアミノ酸よりも糖の摂取を優先させます。味付け程度ならいいけれど汗をいっぱいかいてるんだから塩分を補給したほうがいいだろうと思っていると案外ウイルスが増殖する条件をそろえてしまうんです。何事もほどほどが大事。

・リファンピシンでシトクロム増やす
・自分自身の免疫力が上がる
・血糖値が下がるので糖を補給する
・シアル酸サプリメントで粘膜などの修復を促す
・尿量が減らないように注視し、脱水予防に水分補給を徹底する
・脳のエネルギーの為に必要以上に糖鎖が溶けたりしないように常に糖質を補給し続ける

治りかけてきたときにリンパの腫れが強くて尿量が少ないようなら大量の水を飲みながら猪苓湯で利尿を促してやります。咳や鼻水が強くてちゃんと眠れていないようなら温胆湯を足します。この時普段飲んでいるイスクラの温胆湯よりもツムラの竹茹温胆湯の方が内容的に好ましいです。口の中の炎症が激しく真っ赤になっているなら黄連を水に溶かして少量飲ませます。耳かき1杯分くらい。

要は「炎症を抑えて老廃物を早く外に出す流れを作ってやりながら、破壊された粘膜の糖鎖をいかにスムーズに修復するか」です。こういう時こそシトクロムのコントロールが必要なんです。失敗すると体の別の場所を溶かして糖鎖を流用されます。脳の糖鎖を使われた場合は物忘れなどが起きます。子供の場合は発達が後退したり遅れるということなのでそうなる前に対処する必要があります。

新型コロナウイルスもウイルスの感染の病気なので糖鎖の病気の一種です。結核もエイズもインフルエンザもマイコプラズマも肺炎球菌も結局は糖鎖の病気なので症状や後遺症には共通点があります。私たちの体質の人間が普段から体調をよくしたいと思うならば、これらの病気の治し方をよく勉強する必要があります。そして一見関係がないように見えても、実は構造的には近いものがあるなら試してみる価値があると思います。


ちなみに私は風邪でもなんでもない時にリファンピシンを飲むと筋トレなどは何もしていないのに飲んで数時間後に拳を握ると腕に力こぶがでました。普段は私も低緊張気味なので力こぶなど出ません。そして数日後に体重が3kg減っていましたが運動などは何もしていませんでした。リファンピシンはドーピングの禁止薬物ですしね。私たちのような体質の人間には特に効きやすい。

そこでいろいろと試してみたのです。やはり人間はだれしもそこそこ食べると太りますが食事量を大幅に変えず、むしろ少なくする代わりに糖質を増やしてやるとなぜか筋肉がついて体重が落ちました。なんの運動もせずただ薬を飲んだだけで痩せますがこれはすべての人には当てはまらないです。私たちの体質だからこそ効果がある。夢のような話ですが摂取の仕方は大変複雑で決まった量を決まったように飲めばいいというわけではないです。この薬を飲んだ時は特にバランスよく食べようとすると太ります。口にするのは糖のみに限定すると体調が驚くほど良くなるという不思議な現象が起きました。当然飲み続けることは不可能なので投薬と休薬のリズムは大切だと思いました。

その時の経験があったので、重度の風邪をひいたときにリファンピシンを使うなら「それ以外の食事は糖質の補給をメインに考えてあれこれ食べない方が良いのでは?」と思っていたんです。実際それは大きな効果がありました。そして風邪が治った後の皮膚はとても硬くなっていました。


でもこのやり方はお医者さんが聞いたら「何それ?!」と言うと思います。糖鎖や酵素の話をしてすぐにわかってくれる人は専門の研究者でもない限りはいません。一般の臨床医では難しいですし薬剤師でもよほど詳しい人でない限りはほとんど話が通じないです。結核でもないのに結核の薬を処方してくれるお医者さんはいませんから、私は個人輸入で海外から購入して使っています。ある意味バイオハッキングのように一般の方には縁遠い話だと思います。

普通の体質の人にとってどうなのかは逆に私にはわからないことです。ですが糖鎖の病気で低緊張になっている子供の場合は理屈に合ったことなので嘘のように効果があります。

薬のことですし安易に真似をして欲しくないのですが、知識として読んでいただけたら幸いです。

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