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Midjourneyでリアルな写真のような絵を描く方法

Midjourneyで絵を描き始めてしばらくすると、こんな感じのよくわからないけどなんだか凄い絵に遭遇したりします。クッキリした絵はなんだか威力があるし、有無を言わせない何かを感じさせます。

絵の内容はどうあれ、こういう絵を見てしまうと自分もクッキリした絵が描いてみたいと誰もが思うはず。さあ、今日はクッキリした絵を描いてみましょう!

クッキリした絵を描くのは実は簡単なんです。

描きたいものの名前を英語で書いてそのあとに --testpってつけるだけ。簡単でしょ?でもそれじゃちょっと寂しいのでいろいろ入れていってみます。

例えばこの盆栽の絵は次のようなプロンプトで描かれています。

Bonsai, 3D,8K, octane render, wide angle lens, high detail, sharp focus, bright light, --ar 16:9 --testp

このプロンプトを次のような塊に分けて考えてみましょう。案外少ない記述です。クッキリ見せる画質の指定は無数にありますが、これは私が使いやすいと思ったものの1つをご紹介しています。

Bonsai,      描きたいものの名前
3D,8K,       画質の指定
octane render,       立体的であるという指示
wide angle lens,    アングルや見え方の指示
high detail,       詳細な記述をすることに指定
sharp focus,        ピントを合わせることの指定
bright light,        ライティングの指定
--ar 16:9        画像の縦横の比率の指定
--testp        描画のモードの指定

つまり

〇〇〇〇, 3D,8K, octane render, wide angle lens, high detail, sharp focus, bright light, --ar 16:9 --testp

の、〇〇〇〇の部分に自分が描きたいものを英語で入力するだけ!
初心者の人でも簡単にクッキリとした絵が描けます。

それから自分の描きたいものに合わせて細かい調整をしていきましょう。

こちらが8Kではなく4Kという指定をした場合です。

これが8K。

32Kだとこうです。

あんまり変わらない。
4と8はちょっと違うけど32とか言っても全然わからないですね。言ってるだけ。雰囲気雰囲気!

詳細に描写させたいときにいくつかの言い回しを使い分けることがあります。1つだけではなく重ねて使ったりすると多少違ってきます。

intricate details
highly detailed
super detailed
insanely detailed and intricate

こういう言葉もリアリティのある写真には使われます。

photo realistic
hyper realistic
Cinematic
Super-Resolution
Megapixel

ライティングに関しては割とたくさん指示できることがあるので描きたい絵によって選択します。私はこんな文字列を入れたり消したりしながら様子を見ています。

Spotlight
Frontlight
Halfrear Lighting
Backlight
Rim Lights
Rim Lighting
Artificial Lighting
Natural Lighting
Incandescent
Optical Fiber
Moody Lighting
Cinematic Lighting
Studio Lighting
Soft Lighting
Hard Lighting
volumetric Light
Volumetric Lighting
Volumetric
Contre-Jour
Rembrandt Lighting
Split Lighting
Beautiful Lighting
Accent Lighting
Global Illumination
Lumen Global Illumination
Screen Space Global Illumination
Ray Tracing Global Illumination
Optics diffusion
Ambient Occlusion
Scattering
Glowing
Shadows
Rough
Shimmering
Ray Tracing Reflections
Lumen Reflections
Screen Space Reflections
Diffraction Grading
Chromatic Aberration
RGB Displacement
Scan Lines
Ray Traced
Ray Tracing Ambient Occlusion


試しに何か描いてみましょう。魚とかがわかりやすいかも。

Betta, King Crown, 8K ,highly detailed, realistic, photography, photo realism, sharp focus, cinematic lighting, unreal engine, excellent design, --s 1250 --ar 2:3 --testp

Betta, King Crown, 8K , highly detailed, realistic, photography, sharp focus, cinematic lighting, , excellent design, --s 1250 --ar 2:3 --testp

かなりてんこ盛りにしてありますが、ちょっと記述を減らしてみましょうか。

Betta, King Crown, --s 1250 --ar 2:3 --testp

結構限界まで削っても割とリアルに出てきますね。でもひれのあたりがぼやっとしているかも。

このように単体を背景無しで描かせているとわかりにくいですが、実際に細かくモチーフを指示し始めると記述を増やしたほうが効果があるなとわかってきます。


背景画像の指示を入れない場合は適当にAIが描いてくれます。これはハンガーのパターン。

Skull cross stitch pattern Sweater, 8K , hd, highly detailed, realistic, photography, photo realism, sharp focus, cinematic lighting, unreal engine, excellent design, --s 1250 --ar 2:3 --testp

裏技的ですが、写真家の名前を「by 〇〇〇〇」というように入れてみるとそれっぽい絵柄になることもありますが、AIがその写真家の名前を知らない場合は効果がありません。外国人の有名な人ならいけるかも。

犬の場合は単に「dog」と書くよりは犬種を直接指定したほうがいいです。dachshundと入れてやるとこうなります。


猫の場合も同じ。スコティッシュフォールドと指定してみましょう。

portrait, scottish fold, full body, ultra detailed, high definition, cinematic lighting, 8k rendering, photorealistic, 35mm , --ar 4:3 --testp

ただあまりにもクッキリとしたものは写真なのか絵なのかよくわからなくなります。するとせっかくAIで描いているのに、ありふれた何の面白みもない写真のように感じられてしまうことも。

こんなお皿もAIは描いてくれますが、一体何が楽しいのか?!ということに。わざわざAIに描かせるなら、「現実には存在しないもの」を描かせた方が絶対に「AIが描いたんだな」とわかって楽しいはず。当たり前のものを当たり前に描いても面白くない!ということに気づくんです。

Betta Porcelain, 8K , hd, highly detailed, realistic, photography, photo realism, sharp focus, cinematic lighting, unreal engine, excellent design, --s 1250 --ar 2:3 --testp

AIに何の変哲もない皿を描かせてどうする?!
せっかくAIで描くんだから!
何か面白いものを描こう!

ハロウィンも近いのでハロウィンセーターをお願いしてみると、モデルはハロウィンっぽい人が登場。

それか何か凄い美人さんを描いてみたい!

サイボーグとかまだこの世にいないし!描けたらAIっぽい!

これは火をもって踊る女性。

衣装のデザインにこだわってみたり???


「AIじゃないと描けないもの」を探してあれこれ描いていると「これって本当に私が描きたかったものだっけ?!」という気分になってきます。

描いたら描けるけど、なんかちょっと違う。
私こんなもの描きたかったんだっけ???

例えば本当に始めたばかりの頃は「チーズドック」を描こうとしてこんな絵が出てきてしまっていました。

凹みますよね。でもまだこの頃は純粋に楽しめていた。失敗したけど楽しかった。うまく描けるようになると「楽しくない時期」に突入します。

思ったものと違った画像が生成されてしまったときのメンタルへの破壊力は意外と大きいのがAIアートのデメリットの一つだと思いますが、最初はそれすらも笑えていたのに。

おかしいなぁ、上手く描けるようになったのに。


写実的な絵をAIに描かせても、「面白くない絵」になりがちな問題は。

「全然アートじゃない」

ってことに気づいたから。

そこで世界を見てみると「アート」な感じの絵をAIに描かせている人が大勢いるわけです。

https://twitter.com/zancan/status/1574189410689712132

これらは確かにアートっぽいけど…

アートって何だろう?!
なんだっけ?!
私そもそも何のために絵を描いてたんだっけ????

って思い始めると何も描けなくなります。
リアルな描写ってこの「アートじゃない」と隣り合わせなんです。

私いつの間にか何かすごいものを描かなくちゃいけないって思いこんでいたんです。確かにAIってすごい絵を描けるし、大勢が凄い絵を描いているけども。

それでそれっぽいものを描いてみるんだけどなんか違う…。凄い圧が前面に出ているだけで良い絵ではない。

イラスト風の絵の時はこんなふうに思ったことは一度もないのに、リアリティのある絵を描き始めると妙にドツボにハマります。

でもそんなときは・・


アートとか考えずに、かわいいものを描けばいいじゃない?

と、いうところに私の場合は行きつきます。

絵を描く楽しみって人それぞれ。
自分が楽しかったらそれが正解!

私はかわいいものが好き。

皆好きなものを描いたらいいんだと思う。
凄い絵を描こうとするんじゃなくて。
好きなものを。



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